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VOL.26 MARCH 2005

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ボランティアセンター

 だんだん日も長くなって春も近くなって来ましたね。今回で「ボランティア体験記」も連載が一時終了となります。ボランティアは限りない可能性と楽しみ,または学びの場となっています。今まで連載した作品への質問やボランティア活動に参加されたい方,活動での相談など行っておりますので当センターをご利用ください。
 今回のテーマは「変化」。センターから見ても多くのボランティア活動に参加している平野さんにスポットをあてました。ごゆっくりご覧ください。


●総合福祉学部 社会福祉学科 2年 K.H.さん

 私は現在,3つのボランティア活動を継続して行なっています。1つ目は,特別養護老人福祉施設で,排泄の際に使う布を切るなどの作業や利用者とのコミュニケーション,2つ目は,知的障がい者更生施設で,介助などのお手伝い,3つ目は,フリースペース(不登校?引きこもりなどのこどもや大人が,社会復帰を目指す作業所的な場所)のイベントなどへの参加です。その他にも,今年度は,1日?2日という短期間のボランティアにも参加してきました。
 つまり,今年度は,授業の合間や休日を使って週に4?5回のペースでボランティアをしてきたということになります。よく人から「そんなにボランティアって楽しいの?」「毎日忙しそうだよね」さらには,用事があってボランティアに参加していないと「どうしたの?珍しいね」とすっかり「私=ボランティア」のイメージが定着してしまいました。
 「なぜここまでたくさんのボランティアをするようになったのか」と友だちに聞かれると,決まって「もともと人のために何かするのが好きだし,仕事しているのが好きだから」と答えてきました。しかし,最近ボランティアをしてみて,それだけじゃないような気がしてきました。
 確かに,ボランティアを通して実際の現場に触れ,介護職員の方の技術を見ることが出来るし,活動によっては,比較的軽度の方の食事介助など,施設の仕事を実際にやらせて頂く場合もあります。また,実際の現場では授業で学んだのとは少し違う方法で介助を行なっていて,授業の復習になるとともに,新たな学びの場となっています。
 短期間のボランティアは,さまざまな福祉の分野に触れるいい機会だと思って参加してきたので,多方面にわたって福祉について学習することができました。それ以外にも,私にとってのボランティアは「友だち」が増えるという楽しみもあると思います。
 同じボランティアを通して知り合う友だちだから,福祉のなかでも同じ分野に興味?関心を持っているのはもちろん,そのなかでも私と違った価値観を持っています。その友だちとボランティア活動の休憩中や帰り道,またはそのボランティアが終了してしばらく経った頃に再び会ったりしてそのボランティアで勉強になったことや他の福祉の分野に関すること,将来についてなど広範囲にわたって意見を交換し合えるのがとても楽しみになっています。
 その他にも,施設で専門的なことを学ぶことができるのはある程度想像できると思いますが,フリースペースをはじめ,施設の職員の方や私よりもずっと年上でボランティアをやっている方などに生活の知恵や生活に関する伝統(例えば,料理や年間行事など)についてさまざまなことを教えて頂けます。伝統の大切さを感じたり,実際に自分の生活の中で活用できることはしてみたりと参考にする部分もあり,福祉以外についても学べる機会にもなっています。しかし,それが意外にも実習先などで利用者とのコミュニケーションのきっかけになったりもするので,毎回自分のためになることばかりだと痛感しています。
 これまでのようなことを書いていると,多分私が好奇心旺盛で積極的に活動しているような印象が,感じられるのではないかと思います。しかし,大学に入学するまでは結構引っ込み思案な性格でした。他の友だちに対してもほとんど自分の意見を積極的に言うことはほとんどなかったし,友だちを自分で作りにいくというよりは,友だちになろうと言われて友だちになることの方が多かったほどです。ここまで成長することができたのもボランティアのおかげだと思います。
 いろいろなボランティアに参加してみて,もっと他の福祉の分野についても勉強してみたいと思うようになりました。とくに,私にとって成長の機会を与えてくれたのがフリースペースでした。私が参加している活動では,不登校のこどもたちと一緒に触れ合い,時には悩みを聞いたりしながら,日々の活動についてのミーティングやイベントの計画をやったりと学生が中心に活動をやっているので,その中では1人ひとりの意見がとても澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】になってきます。
 また,フリースペースでは活動の内容によっていくつかのグループに分かれていて,施設長との連携も大切だし,自分の意見を言う場もあるので自然と自分の意見が言えるようになりました。また,新しく入ってきた子はどうしても緊張していたり壁を作っていたりと距離があるのに,自分が引っ込み思案のままだと,初めて同士さらに距離がひらいてしまうので必然的にその性格も直っていきました。何よりも周りと少し打ち解けるようになったなどこどもたちの小さな変化は,自分自らも成長したいと思う大きな原動力になりました。また,今年度からはこの活動の代表として参加することになり,「責任」と「信頼」,「支えあう」という3つについて,とくに考えることができた年になったのではないかと思います。
 最後になりましたが,私自身これまでの活動を通して悩んだり,時にはやめようかと思ったりする時期がありました。でもここまで人間的に成長できたボランティアといい出会いができたこと,自分に対していろいろ教えて下さった施設の職員,そして自分を支えてくれたボランティア仲間に対して本当に感謝しています。これからもいろいろな活動に参加しながら,様々な人と関わっていくと思いますが,そのなかでさらに自分が変化していくことができたらいいなと思っています。


 活動について,ご質問やご感想等々ございましたら,ボランティアセンターまでご連絡ください。
 HPアドレス:http://www.tfu.ac.jp/volunt/

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