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VOL.44 JUNE 2007

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スクーリング講義概要

■秋期スクーリングI

歴史を見る眼 岡田 清一

 鎌倉幕府の政治史を概観するとともに,初代将軍源頼朝と婚姻関係を結んだ北条氏が,執権職就任後,他の御家人との確執を経験,打破するなかで,得宗専制体制を確立する過程を考察したい。また,政治的現象の背景に存在する社会現象についても考えてみたい。さらに,歴史学の基礎となる史料論についても触れ,文献資料の限界,非文献資料の操作等についても実例を提示しつつ考えていきたい。


スポーツ(バーンゴルフ) 小野寺 浩三

 バーンゴルフは,ゴルフのパターによる18ホールのストロークプレーです。見た目はやさしいが,高度なテクニックや頭脳プレー,集中力が求められます。障害者や高齢者にはリハビリの効果があり,子どもから大人まで年齢,性別,身体的ハンディにかかわらず,誰もが参加できるバリアフリーのニュースポーツです。
 本スクーリングにおいて,歴史,意義を論じ,ルールとマナー,コースの攻略法を身につけるとともに基礎体力,基礎技術の向上を図ります。また,楽しみ,喜びを共有しながら,リハビリスポーツ,生涯スポーツとして取り入れ体験学習をします。
 運動のできる服装,くつを持参してください。貴重品は持参しないでください。
※バーンゴルフの実技を行う会場は,建物の屋上ですが,エレベータは設置されておらず,バリアフリー対応にはなっておりませんので,ご了承ください。


地域福祉論 柿沼 利弘

 21世紀における社会福祉の姿として,利用者主体の社会福祉の構築とともに,地域福祉の推進は社会福祉の基調となるものである。そのため,地域福祉の理解は社会福祉の政策や実践において澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】となる。
 地域福祉論の講義では,
 (1) 地域福祉の歴史的展開を踏まえ,新しい地域福祉の展開を明らかにする
 (2) 地域ケアと地域自立支援のための方法を捉える
 (3) 地域福祉の主体形成の方策を捉える
 (4) 地域福祉計画に関する方法を捉える
という観点を中心にテキストや事例をもとに学習することとする。


福祉リスクマネジメント 渡辺 信英?菅原 好秀

 措置制度から契約制度の移行により,利用者と施設側が対等な関係となり,利用者側の権利意識が高揚したため,これまで顕在化しにくかった福祉サービスにおける事故が多発し,福祉サービス提供者側に多様なリスクが表面化し始めました。福祉サービスにおけるリスクには,介護におけるリスク,障害者におけるリスク,保育におけるリスク,施設におけるリスク,在宅におけるリスクなど様々なリスクが存在します。このような現状の下で,福祉サービスにおける事故等に対して,適切な対応の確立と具体的な介護事故における問題解決への方策が急務といえます。
 講義では施設におけるリスクの分析,つまり社会福祉施設における介護事故の裁判例の分析を通じて,事故を未然に防ぐという予防的側面と,事故が生じた場合の事後的な対応を個別具体的に検討してきます。


生涯発達心理学 木村 進

 一人の非行少年がいるとする。友達が悪いから非行するようになったと言う人もいるし,親の育て方に問題があったのだろうと考える人もいる。現在の状態をこれまでの積み重ねの結果と見るのが,発達的視点である。生涯発達心理学は,人は絶えず変化するものととらえ,その変化の様相とその変化をもたらす要因を明らかにしようとするものである。
 講義では,人の一生をいくつかの段階に区切って説明するが,それぞれの段階は,有機的な関連性をもって積み重なっていくということを理解してほしい。そのためには,受講生一人一人が,自分の中の発達ということに目を向けて,自分の経験としての発達を踏まえて理解することが効果的であろう。
 教科書p.1?115を読んでくるなど,予習をきちんとしてくること。


精神科リハビリテーション学 八巻 幹夫

 この科目の対象は「疾病と傷害を併存する」生活者であり,ゆえに,医療?保健?福祉に関する知識と理念及び技術が必要となります。スクーリングの講義内容は,障害概念,基本原則,生活の構造,生活支援,就労支援,障害者ケアマネジメント等がキーワードです。テキスト第1,3,6章及びレポート課題に示す参考文献に目を通してくると理解が深まるでしょう。当日は作成した資料を基に講義したいと思います。


社会保障論 阿部 裕二

 社会保障は比較的新しい概念ですが,今ではすっかり定着し,われわれの生活になくてはならない基礎的な社会制度に発展しています。しかし,皆さんはこれまでじっくりと「社会保障とは何か」について考えたことがあるでしょうか?
 本講義のテーマは「社会保障の考え方と仕組みを理解し,自分なりの『社会保障観』を構築しよう」です。わが国における社会保障は,少子?高齢化をはじめとするさまざまな環境の変化のなかで,構造的転換期を迎えています。その際,「私たちの生き方(価値観の転換)」も同時に問われています。そこで,講義ではこのような問題意識の下,社会保障の考え方や成立過程を考察しつつ,わが国の社会保障制度の現状と課題,そして少子高齢社会におけるあるべき生活保障システムを受講生の皆さんと共に考えていきたいと思います。
※教科書をよく読んで出席してください。

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