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VOL.33 JANUARY 2006

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[投稿] 社会福祉援助技術現場実習を終えて

社会福祉学科(通信教育部)
H.Tさん

 先日,現場実習を終えてきた。自分は聴覚にしょうがいがあり,手話が一番楽なコミュニケーション手段で,通常は読唇を駆使している。聴覚しょうがいの詳細は説明できても,他のしょうがいについての説明は心許ない。また,自分も3人の子どもを持つ母親であり,支え合いができるのではという想いから,実習先に心身障害児通園施設を選んでみた。
 実際に赴くと,見ためはどこにでもいるような元気いっぱいの子どもばかりだった。だが,よく観察してみると年齢の割に言葉が少なかったり,こだわり,音などに対する過敏,常同行動などの特徴がみられた。いわゆる自閉症などである。幼稚園入園,保育所入所を控えている子どもがほとんどである。自由遊びを存分にさせてから,設定保育に入るという,集団生活へ入っていくための訓練を主に行っている。ほんの少しでもできたことはほめ子どもに自信を持たせるようにする,など子どもに対する療育方法や保護者に対する接し方などを学ばせて頂いた。実は子どもへの療育より保護者への接し方にかなりの気を使うのである。
 職員ミーティングにおいては,私に顔を向け私に合わせてお話をして下さった。お陰で集団討議などにありがちな,聴覚しょうがい者の孤立感からは逃れることができた。これが実習において得た私の大きなものである。私の数多い質問や疑問にも職員は丁寧に教えて下さった。
 ボランティアに来る学生の中には,脳性まひを有している人,兄弟に知的障害者がいるという人がおり,お話も伺わせて頂いた。実り大きいものがあった。健常者にはない子どもたちと通じる何らかの感覚を私が持てたことで,私のようにしょうがいがあっても援助できるところがある。
 自閉症などのしょうがいを有していても,理解とほんの少しの配慮でどこでも生活はできるということをあらためて,この実習で実感させられた。仕事もできることであろう。私はいずれ,しょうがいのある人たち,特に聴覚しょうがい全般(高齢,児童,重複,乳幼児など)に関わりを持って,援助活動をしていきたい。
 この機会を与えて下さった関係者に深く感謝いたします。ありがとうございました。

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