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VOL.20 JUNE 2004

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[福祉法学] 春期スクーリングを終えての感想

教授
志田 民吉

 通信教育部事務局から催促を受け,この原稿を書いている今日が提出締切日です。あわてふためきながら,箇条書きで以下にまとめてみたいと思います。

◆1 とにかく参加された方は熱心であった。

 掟(講義マニュアル)破りで有名(?)な私は,講義時間60分と休憩時間5分?8分の組合せで,3日間のスクーリングを行いました。人の集中できる時間の限度を考えてのことです。休み時間に休む人は休むのですが,ところが休憩時間の5?8分を休まないで質問に来られる人が,なんと多かったことか。うれしいやら,辛いやらで大変でした。本音は,本当にうれしい限りでした。ただ,それぞれの職場で抱えている諸問題だけではなく(なかには,医療措置に関する医療の専門領域についてのご質問をなされる方もおられましたが,さすがに「お医者さんに聴いて下さい」と応えましたが……),講義の中で取り扱った事項についての質問も,もう少し比率的に高いと,さらにうれしく感じたとは思いますが。それでも感謝しています。

◆2 予習,復習は大丈夫でしたか?

 スクーリングは,1日目と3日目はそれぞれ半日ですから,実質2日間の内容です。この2日間の中で年間の講義対象である範囲のすべてに触れることは,必ずしも得策ではないと考えております。とにかく触れれば良いというものではないと理解しています。そこで予習という事前準備が取りざたされてきます。
 おそらく,80%程度の方(90%近い方か?)は事前の準備として,しっかりと予習をされてスクーリングに参加されたとは考えておりますが,不幸にして,諸般の事情から準備,つまり予習ができなかった方には,大変辛い,疲れるスクーリングになったことと,ご同情を申し上げます。数人の方からは,講義の内容の確認としての質問を,事後に(メールで)いただきましたが,不安であれば,そのように事後的にスクーリングの補足(アフターケア,復習の一環としての努力)をしておかれることも大切ではないかと考えます。

◆3 福祉法学の理解に向けて

 いよいよ本論に入りますが,福祉法学に関する理解が,私の担当したスクーリング(講義)の内容です。ただし,福祉法学を,ただタラタラとテキストに従い読み進むだけでは,どんなに強固な意志を持っておられる方でも,時折襲ってくる睡魔に打ち勝つことは至難なことであると,自分の経験からも推測しております。
 そこで,できる限り事例を取り上げるという努力はしたつもりでしたが,事例は「社会福祉」と「法学」という接点を意識しながらとりあげなければなりません。一般法学との違いを示す必要があるためです。福祉法学の講義で扱う対象事項は,一般(漠然としていますが)市民から,少なくとも福祉サービスの根拠法律において,その福祉サービスの対象となるであろう市民像を抽出し,その市民像に共通する事項を取り出し,講義の対象として,その遡上に載せなければなりません。
 心配しましたことは,スクーリングに参加された方がすべて社会福祉事業,もっと広く述べれば福祉サービスの仕事に関わった経験,あるいはそれらの仕事を理解するのに十分な経験を持っておられた方だけであったのであろうか,と言う点でした。多人数の受講者を前に行う講義を,同一空間?時間を共有して執り行う場合に,どのようなスクーリングの参加者像を主として意識しながら行うかの課題です。私は,少なくともスクーリングに参加された方は,社会福祉の専門職を目指しておられる方(あるいはそれに準じる方も含めて)と理解してもよいであろうと判断をし,社会福祉の専門職人材養成としての法学講義と位置づけ,講義を行わせていただきました。

◆4 まとめとして

 とにかく3日間,私としても精一杯頑張ったと,自分では思います。と同時に,スクーリングに参加された200数十人すべて方の真剣さという後押しがあったからこそ,私の集中力も,何とか持続できたと理解しております。同じ空間で,ひとつの目的に向かって,それぞれの立場で仕事をしているわけですから,お互いの思いが互いの頑張りに影響することは当然のことです。何人かの方から,3日間,立ちっぱなしで大変でしたね,と言うねぎらいの(?)お言葉を頂きました。私の誠意と言うよりも,立ったままで行うのが私の講義のスタイル(力が入らない)と言うだけのことです。ご心配をいただき恐縮しております。
 そろそろ予定の枚数に近づきましたので終わりにしますが,最後に,スクーリングに参加されたひとりひとりの方が,社会福祉専門職として十分に値するような人材に,自らを育て,高めていかれることを,期待しております。是非頑張っていただきたいと思います。

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