With TOP > VOL.52 JUNE 2008 > 

VOL.52 JUNE 2008

【学習サポート】

【現場から現場へ】

【8月科目修了試験のご案内】

【夏期スクーリングIII?IV?V?秋期スクーリングIのご案内】

【通信制大学院コーナー】

【お知らせ】

【卒業と資格?免許状取得のために】

【実習修了者アンケート結果より】

【ひろば】

【通信制大学院コーナー】

平成19年度通信制大学院修了者からのメッセージ2

2つの「お宝」GET!!

社会福祉学専攻 熊澤 辰義

 福祉系大学を卒業し20数年,転職はしたものの一貫して社会福祉現場に従事しています。転職の数だけ人脈は増え,現場での経験(勘と実践力)とこの人脈(ネットワーク)を武器にやってきました。しかし,いつまでも職人芸的なやり方では通用しなくなってきたという実感もあり,経験を裏付ける理論や知識を身に付けたい!!と思い社会福祉士の受験資格を得るために2年間の通信教育を受け,無事に合格しました。その勢いにのり更にスキルアップを図りたいと,その年に大学院に入学しました。つまり,4年間の通信学生生活を経験しました。今までの人生の中で,これほど勉強に没頭した時期はなかったと思います。
 現役学生の頃よりも体力や記憶力の低下を感じながら,平日は職場に7時入りし始業まで,土日祭日も終日職場に閉じこもりパソコンと向き合ったり,資料収集?調査活動に動き回りました。1年次はレポート課題と戦い,修士論文の骨格固めの作業に没頭しました。2年次は修士論文の作成を中心に手がけました。しかし,仕事の忙しさでレポートや論文作業が進まないと焦るばかりで思うようにならない時がありました。そして,1年次の年末に大学院の入学を喜んでくれた父が他界。離れて住む母の様子をみに頻繁な実家の往復が始まり,これ以上頑張れないと挫折しそうになった時期もありました。それを救ってくれたのが,“1つ目のお宝”になった演習による先生や同期生との「出会い」でした。
 演習では,同期生達とのディスカッションで自分とは異なる考え方を見聞きし,先生からは物事を論理的に見ていく視点の澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】性を分かり易い解説と共にご教授頂き,自分の知識がいかに薄っぺらなものだったのかと実感しました。そして,休憩時間を利用してレポートの進捗状況や参考文献の情報交換,演習終了後の飲み会を通して「院生生活は孤独との戦いではなく,ここには頼りになる先生方や同じ仲間がいる」という安心感を味わいました。この出会いが修了までの大きな支えとなり,今でも“メル友「我ら昭和族」”となっています。
 修士論文では,通信指導や面接指導において遠藤克子先生から細部にわたるご指導を頂きました。特に,面接指導では論文内容以外に社会福祉業界の最新情報などを提供して頂き,現場にいながら知らなかったことがたくさんあり,毎回が眼からウロコ状態でした。修士論文を作り上げていく上で,非常に澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】となったものが課題レポートや試験レポートで「論述していくための準備と関連文献を読み込んでいくコツ」と演習で学んだ「違った視点や多角的に捉える目」でした。
 そして,とうとう修士論文が仕上がりました。これが“2つ目のお宝”です。手話に接し,聴覚障害者支援に関わり30余年となります。大学の卒業論文でも聴覚障害者関係を取り上げましたが,この修士論文は現場での実践経験を踏んできた分だけ,学生時代とは比べものにならないほどの内容に仕上がったのではないかと自負しています。完成した論文そのものは形ある「お宝」ですが,ここに至るまでの積み重ねの作業とそれを支えてくれた先生方や仲間という「1つ目のお宝」があったからこそ得ることができたと考えています。経験を通して言える事は(1)多くの文献から澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】事項をまとめるmyノートを作ること。これは課題及び試験レポート,修士論文を組み立てていく上で自分専用のバイブルとなりました。ちょっとした言い回しやフレーズのヒントにもなります。(2)演習は出来るだけ多く履修すること。出会いと元気を貰える宝庫です。また,この(1)(2)は今後,私の良い道標になると思います。
 そして,最後にもう1つ。忘れてならないのが細かい問い合わせにも丁寧に対応して下さった事務局の方々です。初めての顔合わせの時に見た「温かそうな眼差し」。この2年間のお付き合いの中で,その時に感じた眼差しは本当に「温かい」に変わりました。遠藤克子先生をはじめ,諸先生方,事務局の方々,仲間たち,そして見守ってくれた家族に心から感謝します。本当にありがとうございました。これに勝る言葉が見つからないのが残念です。卒業式も終わり,桜が満開の小春日和の日に母と家族と共に亡父の墓参りを兼ねて論文と学位記を見せに行きました。きっと父も喜んでくれていると思います。

1つ前のページへこのページの先頭へ