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【現場から現場へ】

[関連施設紹介] もうひとつの我が家 ケアハウス「フェリコ館」

せんだんの杜 杜長
中里 仁
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 今回は,リベラ荘と同じ敷地内に建つケアハウス「フェリコ館」(定員30名)についてご紹介いたします。

●ケアハウスって何

 ケアハウスは,平成元年に制度化され整備が始まった新しいタイプの「軽費老人ホーム」です。利用の対象となる方は,60歳以上(ただし,配偶者等と2人で利用される場合はどちらか一方が60歳以下でも利用可)で,家庭環境,住宅事情等の理由により居宅において生活することが困難な者で日常の生活に介助を必要としない方が事業所に直接申し込みをされてお住まいになる,「自立」と「住まい」を前面に打ち出した新しいタイプの「軽費老人ホーム」です。
 利用料については「軽費」とありますように原則入居料無料,月額は本人の所得に応じて約6万5千円?12万5千円(不足額は国と都道府県から事業所に補助される)で,食事と入浴の準備,緊急時の対応や各種相談サービスが受けられます。
 従来の軽費老人ホームでは,利用者の方が車椅子を利用したり常に介護が必要となった場合は特別養護老人ホーム等へその生活の場を移さなくてはなりませんでしたが,ケアハウスでは介護が必要となった場合でもご自宅で生活されるのと同じように,ホームヘルパーや訪問介護?医療等の在宅サービスを利用しながら,極力そこに住んでいただけるような配慮がなされている点で「新しいタイプ」の軽費老人ホームと言えます。ケアハウスの整備が始まってから14年,くしくも今年度から導入された特別養護老人ホームにおける「新型特養基準?ホテルコスト制」の原則のひとつがこのケアハウスなのです。

●もうひとつの我が家「フェリコ館」

 フェリコ館の「フェリコ」とはエスペラント語で「幸福」を意味しています。ここに住まわれる方が,ご自宅で生活するのとほとんど変わりなく,日々穏やかな心で生活をしていただくことを願って命名されました。
 現在30名の方々が住まわれており,一人部屋(10畳)が22室,2人部屋(20畳)が4室あり,それぞれの部屋にベッドと冷蔵庫やミニキッチンが備え付けられてあります。また,お住まいになっている方々の暮らしも様々で,フェリコ館から日中パートタイムに出かけられている方やお店を営む自営業の方,色々なカルチャースールに通われ趣味を楽しまれている方などと,それぞれおひとりおひとりが人生の「時」を輝かせながら生活されております。
 そして,私たちはリベラ荘やフェリコ館にお住まいの方々から「人生」とは「人間」とは「家族」とは……について毎日教えられ,育てられている……そんな想いで今日もサービスを提供させていただいております。

 次回は,国見ケ丘「せんだんの杜保育園」のご紹介をさせていただきます。

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