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【学習サポート】

[生命の科学] 「生命の科学」のレポートを読んで

教授
阿部 一彦
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 これまで半年間にわたって皆さんの提出されたレポートを読ませていただいております。なかには,わかりやすい文章で,しっかりした論理構成のもとに,ご自身の立場などをふまえた考察をまとめられた素晴らしいレポートを提出されている方もおられます。しかし,まだ書き足りないと思うレポートを提出する方々もおられます。そのような方々も,もう少し工夫することによって,さらによいレポートになるのにと残念に思います。提出されたレポートには,そのつど,注意点を書き加えていますが,今回は,これまで注意点として書き加えてきたことをまとめて述べてみたいと思います。

●よいレポートにするための注意点

  1. 誤字が多いことがありますし,誤字を修正液で消した後に書き加えないで空白のままで提出している方々がいますが,これらはちょっと注意するだけで防げることです。
  2. レポートですから,自分だけで納得するのではなく,他の人に読んでもらって,その内容を伝えるという点にも注意してほしいと思います。独り合点の文章にならないように注意しましょう。
  3. 他の本を読んで参考にしている場合には,引用文献?出典を記してください。いくつかの文献を読んでいると思われるのに,それが記されていないことが多くあります。
  4. レポート課題に関連することは,新聞やテレビ,ニュースなどでも取り上げられることが多くあります。課題を常に頭の中に入れておいて,さまざまな情報に接しながら,自分自身でしっかり考察して,他の誰でもないご自身のレポートを作成してください。
  5. 4.とも関連することですが,客観的な事象の記述だけではなく,自分の立場から考察することが大事です。興味を持っていること,将来の就きたい職種,または現在働いている方はその立場からなど,それぞれご自分の視点からも考察してほしいと思います。生命の科学に関する課題の中には,私たちの生活や社会と密接に関係するものがあるからです。

 確かに,生命科学に関する技術の進歩?発展は著しいものがあります。しかし,それらの技術の進歩は常に私たちの生活や社会に素晴らしい影響を与えるだけではありません。それらの技術の進展がかえって,暮らしやすさ,住みやすさを損なう結果をもたらすこともあるのかもしれません。このように考えますと,私たち一人ひとりも生命科学に関する様々な問題に常に関心を持ち,必要なときには社会で発言することも大事なことではないでしょうか。
 以上の事柄に留意して,充実して,素晴らしい,そして,皆さん,一人ひとりの考察が組み込まれたレポートを提出してください。皆さんのレポートを読みながら,新しい視点を発見することがあります。それが,レポートを読むときの密かな楽しみでもあります。通信教育を通して,充実した学生生活をお過ごしください。

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