With TOP > VOL.43 MAY 2007 > 

VOL.43 MAY 2007

【学習サポート】

【現場から現場へ】

【6月科目修了試験のご案内】

【夏期スクーリングI?II?IIIのご案内】

【通信制大学院コーナー】

【お知らせ】

【卒業と資格?免許状取得のために】

【卒業者アンケートより】

【ひろば】

【夏期スクーリングI?II?IIIのご案内】

スクーリング講義概要

 ビデオ?スクーリング科目の講義概要は,『試験?スクーリング 情報ブック2007』p.51?58をご覧ください。

■夏期スクーリングII

福祉法学 菅原 好秀

 福祉の現場では発生する多様な価値観の衝突に対して,迅速かつ的確な判断能力が必要です。その的確な判断能力を身につけるためには,社会福祉専門職としての法学的知識がどのような場面で,どの程度の活用ができるかという素養が必要となります。講義では社会福祉の対象となる市民に対しての単なる法学的知識を習得するにとどまらず,社会福祉サービスの対象の属性別(児童,高齢者,障害者など)にそれぞれの領域で専門職としてふさわしい法的思考能力の修得を目的とします。


福祉心理学 渡部 純夫

 「福祉心理学」の実践について,どのように「福祉心理学」を活用していけばよいのかについて,「老人福祉」の分野から考えてみたいと思います。高齢者の行動や思考がどのようになっているかを,すべて解明することなどできないのは当たり前なのですが,わからないからと,こちらサイドの考えを押し付けていたのでは,高齢者の方の幸せに貢献することはできません。また,生活の質の向上にもなりません。そこには,科学的分析が必要になります。「福祉心理学」では「心理学」の科学的理論が多く必要とされます。
 講義では,実践を通して「福祉心理学」をどのように活用していくのかについて考えながら,応用性を養っていこうと思います。
 テキストは後日確認のために用いてもらうので,平成17?18年度配本(ぎょうせい発行)のもの,16年度以前に配本(学芸図書発行)のもののどちらでもよい。


社会心理学 吉田 綾乃

 社会心理学は,私達が日常生活の中で経験している,様々な「なぜ?」について,科学的に解明しようとする学問です。講義では,社会心理学者が行った興味深い研究を紹介しながら,人や集団の行動の理由について考えていきたいと思います。トピックとしては,対人認知,態度形成,援助行動,攻撃行動,集団行動などを取り上げる予定です。そして,講義を終えて皆さんが普段の生活に戻ったとき,“これは社会心理学でいうところの△△だ”と気づくことができるようになることを目指したいと思います。なお,専門用語の理解がある程度必要になりますので,必ず事前にテキスト(平成18年度以前のもの,今年度のもの,どちらでも可)を一度読んできてください。


生命の科学 阿部 一彦

 科学の著しい進歩に伴い,生命現象についても大きく理解が進み,「生命」に関する話題は,マスコミその他,社会の種々の場面においても取り上げられるようになってきた。そこで,この講義においては,社会生活における話題性などにも意識して,生命の本質について,さまざまな視点から理解を深める。すなわち,そのときどきのトピックスにも考慮した話題にも講義においてふれるようにつとめる。そして,いかなる機械やコンピュータよりも精巧で緻密な生物(生命体)について,さらに考察を深める。
 スクーリング時には,ヒトの命を支える分業システム,脳?神経系,こころの健康?からだの健康,ヒトゲノム計画?ポストゲノム計画,患者主体の医療などを中心にとりあげる予定である。


教育原理 寺下 明

 今日,子どもをめぐって,これまでの常識でははかりしれない現象や事件が頻発しています。実際,身近にも,いじめ,不登校,学級崩壊,暴力,対人関係の希薄化などの事例にはこと欠きません。しかも,そうした問題状況は,わたしたちの想像を超えて深刻化しているように思われます。
 こうした教育問題を解決するためにわたしたちは,行政や制度や方法を検討するに先立って,まず,教育あるいは人間形成とは何か,ということについて改めて問い直さなければなりません。なぜ,人間にとって教育が必要なのか,人間にとって教育とはいったい何か,という問いに答えなければなりません。古くて新しい問いかけです。その問いに対する何らかの解答は,教育の実践を根本において強く支えてくれるはずです。
 本講義のねらいは,今日の教育の現状を踏まえ,教育事象の根底を貫く本質的なもの,原理?原則的なものを把握し解明することにあります。
 (1) 教育の意義
 (2) 子どもの成長と発達
 (3) 子どもと家庭?学校をめぐる関係の日本的特質
 (4) 日本の近代化と教育
 (5) 現代社会と教育


情報処理I 似内 寛

 テキストを利用した自宅学習で習得したパソコン操作とソフトの利用スキルを確認した上で,さらに発展的な活用を視野に入れた下記のスケジュールで開講します。
1日目:基本入力練習,Windows基本操作,ファイル管理,Internet Explorer操作入門
2日目:インターネットの情報検索,メールソフトの利用と管理方法
3日目:Word基本操作
4日目:効果的資料の作成方法,スクーリング試験
 概ね上記の順番に構成して実施する予定ですが,参加者のスキルによっては,各テーマの配当時間に長短変更があり得ます。
 (注意)プリントで実習を展開しますが,ソフトの機能を参照する必要性を配慮に入れ,面倒でも当日はテキストを持参願います。


障害児教育I?障害者教育総論 北岡 侃,荒川 圭介

 本講義は,障害児教育全般に関する基礎的なことについて,教科書,資料,ビデオを使って行います。各障害別に教育の歴史,障害の特性,教育の基本的特性,現状を中心に行います。
 8月1日(水) 11:00?17:40
  (1) 視覚障害児教育の歴史,視覚障害児の特性
  (2) 視覚障害児教育の基本的特性,視覚障害児の指導
  (3) 聴覚障害児教育の歴史,聴覚障害児の特性
  (4) 聴覚障害児教育の基本的特性,聴覚障害児の指導
 8月2日(木) 9:10?17:20
  (5) 知的障害児教育の歴史,知的障害児の特性
  (6) 知的障害児教育の基本的特性,知的障害児の指導
  (7) 肢体不自由児教育の歴史,肢体不自由児の特性
  (8) 肢体不自由児教育の基本的特性,肢体不自由児の指導
  (9) 病弱?身体虚弱児教育の歴史,病弱?身体虚弱児の特性と指導
 8月3日(金) 9:10?14:20
  (10) 情緒障害児の特性と教育,言語障害児の特性と教育
  (11) 軽度発達障害児の特性と教育,特殊教育から特別支援教育への転換
  (12) スクーリング試験
 事前に,教科書(『特別支援教育概説』)をよく読んでおいてください。昨年度以前の履修登録者は,教科書が変更になっていますが,今年度の教科書の持参をお願いいたします。もっていない方は,書店で購入するか,通信教育部までお申し込みください(冊子版『学習の手引き2007』p.237,冊子版『レポート課題集2007(3?4年次)』巻末「教材購入申込書」参照 交付価格2,100円)。


日本文化史 高橋 美由紀

 古代から近世末に至る日本文化の歴史的展開について講義します。教科書では,第1章「日本文化の見方」から第11章「町人文化とその思想」までが,該当範囲となります。基本的に教科書の内容にしたがって講義を行いますが,その過程で4つのレポート課題作成上のポイントについても詳しく説明します。
 なお,受講する際には日本史の年表(特に指定はいたしません。手持ちのもので結構です)を持参し,随時参照するようにしてください。


社会教育演習IV 寺下 明

 教育は本来社会的なものであり,社会の発展にともなう教育の必要性が歴史的に社会教育と学校教育を生み出し,発展させてきました。今日,生涯学習の見地から,両者の関連があらためて問われています。生涯学習体系化の中で,学ぶ存在である人間の原点にたち返って教育を問い直すことがいま求められているのです。演習では,生涯学習社会における日本の教育の抱える諸問題や社会教育の理念や役割等について,発表したり討論したりしながら議論を深めていきます。
 ※スクーリング事前課題あり。


軽度発達障害教育総論 後藤 紗織

 特別支援教育が注目され,軽度発達障害児についても耳にしたり,関わる機会が増えた方が多いのではと思います。軽度発達障害は障害像が重なる場合も多く,定義があいまいな面もあり,その実像をイメージしたり,関わり方や指導の仕方を理解するのは難しいことだと思います。
 今回の授業では,映像など実際の様子を見ながら,それぞれの定義や指導方法について学びたいと思います。実際に学校など様々な場面で,軽度発達障害児に接する方に役に立てればと考えています。


公的扶助論 阿部 裕二

 講義のテーマは,「豊かな社会における貧困の様相と生活保護の現状?課題」です。社会の基底的なセーフティ?ネットである生活保護の仕組みや現実は,豊かさのなかに潜在化し,十分に知られているとはいえません。しかし,貧困が私たちの生活上に直面する危険(リスク)の一つであるとすれば,貧困問題に対応する公的扶助(生活保護)は,年金や医療と同様に身近な制度ともいえるのです。そこで本講義においては,拡大しつつある貧困概念(様相)を踏まえながら,生活保護の考え方(目的,原理,原則など),制度の内容,そして現代社会における生活保護の課題について,受講生の皆さんとともに考えていきたいと思います。
 ※教科書をよく読んで出席してください。


社会保障論 阿部 裕二

 社会保障は比較的新しい概念ですが,今ではすっかり定着し,われわれの生活になくてはならない基礎的な社会制度に発展しています。しかし,皆さんはこれまでじっくりと「社会保障とは何か」について考えたことがあるでしょうか?
 本講義のテーマは「社会保障の考え方と仕組みを理解し,自分なりの『社会保障観』を構築しよう」です。わが国における社会保障は,少子?高齢化をはじめとするさまざまな環境の変化のなかで,構造的転換期を迎えています。その際,「私たちの生き方(価値観の転換)」も同時に問われています。そこで,講義ではこのような問題意識の下,社会保障の考え方や成立過程を考察しつつ,わが国の社会保障制度の現状と課題,そして少子高齢社会におけるあるべき生活保障システムを受講生の皆さんと共に考えていきたいと思います。
 ※教科書をよく読んで出席してください。


障害児(者)教育実習の事前(?事後)指導
及川 隆,北岡 侃,阿部 芳久,荒川 圭介,庭野 賀津子

 養護学校(本年4月より特別支援学校)における教育実習は,特別支援学校教員免許状取得のための学習の一部である。しかし,別の面からすれば,これまで大学において履修してきた障害児(者)教育に関する理論や技術等を,実際の場で,いかし,確かめ,深める機会でもある。
 教育実習者は,学生の身分としての実習ではあるが,現実には特別支援学校の一教員と同様の勤務を行うものであり,教育者としての責任ある言動をもって,実習に臨まなければならない。
 実習にあたっては,現場で戸惑うことのないように,事前に,障害児への接し方や学習指導案の作成のしかた等の最小限の必要事項を学び,確認しておく必要がある。また,終了後は,実習の成果を,“理論と実践”の統合の視点からまとめる必要がある。
 1日目
  (1) 知的障害者を主として指導する特別支援学校の理解
  (2) 肢体不自由者を主として指導する特別支援学校の理解
  (3) 病弱者を主として指導する特別支援学校の理解
  (4) 障害児の実態把握の方法
  (5) 実習ガイダンス
 2日目
  (6) 学習指導案の作成
  (7) 授業分析
  (8) 観察記録の書き方?実習日誌の書き方
  (9) 生徒指導?実習の心得
 諸注意
 1)申込み締切日7月6日(金)の時点で
  ?旧法履修者=『レポート課題集2007(3?4年次)』p.170?171
  ?新法履修者=『レポート課題集2007(3?4年次)』p.257
  の条件を満たしている方のみが受講できます。
 2)教科書『障害児教育実習の手引き』(7月17日発送予定)を事前に読んでおいてください。また,スクーリング当日必ず持参してください。
 3)事前指導スクーリング受講後8月27日必着(ただし実習を9月14日以前に開始する方は8月9日必着)での課題=『障害児教育実習の手引き』p.214?217の作成資料に基づき,指導案を作成することが必要です。
 4)新法履修者で「聴覚障害者」の領域の免許の取得を希望する方で,実習を旧法でいう「ろう学校」(聴覚障害者を主たる対象とする特別支援学校)で実施予定の方は,スクーリング申込みハガキにその旨記載してください。授業の一部時間は,分かれて授業を行い,指導案も別の課題に取り組んでいただくことになります。
 5)交通機関の遅延(当日)が理由であろうとも遅刻?欠席すると,来年 3月までの実習の受講ができなくなりますので,余裕をもってご来校ください。


老年心理学 吉川 悠貴

 3日間で11コマの講義を行い,12コマめが試験となります。
 講義では,「加齢」とはどのようなことなのかについて最初に学び,加齢に伴う身体機能の変化について基本的な点を学習します。それ以後は,感覚?知覚?記憶の変化などの精神機能が加齢の影響をどのように受けるのかについて考え,また知能の変化に関する研究法の理解や,高齢期に見られる認知症,高齢期と死の問題などを系統的に学習します。
 スクーリング最終日の最後の1コマを使って,スクーリングで学習したすべての課題の中から各自が1課題を選択して試験を行います。

1つ前のページへこのページの先頭へ