2025/11/17 広報部PR課
【新聞掲載情報】仙台?台原中 全盲の教員が授業発表/支え合いの心 社会に広げて(河北新報)
視覚障がいのある教員への道徳科授業公開支援(教育学科/佐藤郷美准教授)
11月12日(水)の河北新報朝刊に、仙台市立台原中学校で英語教員として勤務する全盲の小椋汐里教諭が、道徳科の授業を公開した様子が紹介されました。この授業は、仙台市中学校教育研究会道徳部会の定例会として実施されたものです。道徳科の授業に初めて取り組む小椋教諭を支援するため、台原中学校校長からの依頼を受け、本学教育学部の佐藤郷美准教授が約半年にわたり授業づくりを伴走支援してきました。10月30日(木)の公開授業当日は、授業後に行われた検討会で佐藤准教授が指導講評を担当しました。
<佐藤郷美准教授から>
台原中学校の田原満校長から依頼を受け、小椋先生の道徳授業づくりを支援するにあたり、次の3点に留意しました。一つ目は教材の選定です。生徒の心に響く授業となるよう、第5回日本語大賞受賞作である森田悠生さんの『ぼくがいるよ』を採用し、中学生ならではの深い学びを目指しました。学習指導案は、完成までに12回の推敲を重ねました。二つ目は、視覚障がいのある小椋先生が支援機器を活用しながら円滑に授業を進められるように、事前に英語の授業を拝見し、道徳科の授業構成や指導方法に配慮しました。小椋先生が日頃から生徒一人ひとりに丁寧に向き合う姿勢と、機器操作の的確さに深い感銘を受けました。三つ目は、今回の授業の意義についてです。本授業では、「家族愛」から「寛容」「共生」へと学びを発展させ、さらに「自立とは頼れるものを増やすこと」という視点を共有することを大切にしました。授業の終末で小椋先生が語られた説話が、生徒の心に深く届いていたことが印象的でした。
<小椋汐里教諭から>
今回、初めて道徳科の授業を行い、授業構成や発問の工夫など多くの学びを得ました。実際の授業では、英語とは異なる生徒の反応に触れ、教員として大きな刺激を受けました。佐藤郷美先生には、ご多忙の中、何度もご来校をいただき、さらに電話やオンラインでも丁寧なご指導を賜りました。この経験を通して、教員として大きく成長できたと感じております。心より感謝申し上げます。
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