2021/12/09 保育士?幼稚園課程

保育実習指導Ⅱ

12月9日(木)6限の保育実習指導Ⅱでは、「就職活動に必要なビジネスマナー」と題しまして、Zoomを使用し、株式会社パソナフォスター代表取締役社長の長畑久美子先生より、講義していただきました。

2021年以降「WITHコロナの新たな時代」として、就職活動も変化しています。その中で、どのような就職活動の形態であってもマナーを身に付けていることで柔軟な対応ができ、自分自身の最大限の力を発揮できるようになります。

今回の流れは以下のようになっております。
1.実習の振り返り
2.就職活動フローの確認
3.事業者研究と自己分析について 
4.園見学?ボランティア活動について
5.採用試験について
6.質疑応答

1.実習の振り返り
はじめに、実習について長畑先生と対話を行いながら振り返りを行いました。学生と長畑先生の会話の一部を抜粋します。

長畑先生:実習はどうだったか。
学生:保育所実習をコロナのなかで受け入れてくださったことにまず感謝をし、施設の方に迷惑を掛けないよう一生懸命行った。
長畑先生:自己評価は何点くらいか。
学生:60点。全日実習で、子どもの前に立ち引っ張っていくことが上手にできなかった。保育士として上手く出来ないと反省?学びがあった。
長畑先生:2、3年勉強しただけで上手にできてしまっては、キャリアのある先生は驚く。子どもの成長は個人差があるため、子ども一人ひとりに寄り添い、何をしようとしているのかに耳を傾けることが大切。

 
2.就職活動フロー(就職活動の流れ、計画)
次に、コロナ禍での就職活動についてお話がありました。意識して行動を表していかないといけないことがたくさんあり、コロナ禍で子どもたちとどのようにかかわっていくか考えていく必要があります。また、既存の考えを改めて考え直し、常にバージョンアップしていくことも必要です。

そこで、どの時期に何をしておくべきかスケジュールを把握し、「自分の動き」というものを就職活動フローに合わせて作成すると良いでしょう。

3.事業者情報と自己分析について
〇事業者情報の収集と研究
事業者情報の収集では、就職セミナ—やオンライン説明会、求人媒体、実習先や卒業生の話しなどがありますが、自分で調べて「なぜそうなのか?」と自分に問い考えることが非常に大切です。

〇求人選びのポイント
求人選びでは、保育理念?会社理念について、食育やSDGs(※1)などに力を入れているところか、もしくは、給与や研修時間の確保などの福利厚生についてはどうか、キャリアアップは可能かなど判断するポイントはたくさんあります。長畑先生は、「オンリーワンではなく複数見ることで比較しながら、自分の意思や信念をもって時間をかけて選択していくことが大切」おっしゃっていました。
※1 SDGs…「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称

〇自己分析のしかた
Step1 過去の経験を棚卸にする(自分史の作成、中学生高校生の頃から遡る)
Step2 過去の経験を分析する
Step3 過去の経験から長所を見つける
Step4 「やりたいこと」を見つける
Step5 自己分析から「自己PR」「志望動機」を作り出す
1つ目の会社に入った際の自分の考え方の過程は財産であり、「どうしてここに就職したいと思うのか。」ということを自分の中に持つことで、園に合った自己PRを考えていくことができます。

4.園見学?ボランティア活動について
〇訪問前
訪問の目的を確認し、聞きたいことをまとめておきます。アポイントを取るときには、相手の立場になって考え、電話を入れる時間帯や言葉遣いに気を付けます。

〇当日
忘れ物はないか、身だしなみをもう一度確認します。遅刻はしないように事前に交通手段を調べておくことや、万が一遅刻しそうになった場合には、どのように対応すると良いか予め想定しておく必要があります。
園に到着後、自分の名前はフルネームで必ず伝え、訪問用件を伝えます。

〇訪問後
お礼状やお礼のメールは早いほど良く、感謝の気持ちを込めて丁寧な字で書きます。修正ペンは決して使用せず、誤字脱字はないようにします。園見学やボランティア活動で失敗があったとしても、どうして失敗したのか、どこが良くなかったのかを考え、次に活かしていくことで自信に繋がります。

5.採用試験について
採用試験では、法人によって時期や採用方法の仕方に違いがあります。それは、臨機応変に対応することでチャンスは広がっていくと捉えることができます。

〇履歴書について
顔写真は、貼る枠にしっかりあっているかが澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】です。なぜなら、細かい点についてきちんと行うとで、誠実に仕事に向き合うことができる人=保育場面においては最後まで子どもの気持ちに寄り添える人かどうかという判断のポイントとなるからです。
また、字からどのような雰囲気の人かがわかります。字を丁寧に書いてあることはもちろんのこと、その人の思いが字で伝わります。

〇オンライン面接、5つのポイント
①使用する機器、ソフトの使い方を事前に確認する
(パソコンだけでなく、スマートフォンにもソフトをダウンロードしておく)
②明るく静かな場所を選ぶ
(自然光が適度に差し込み、顔がはっきりわかる明るさであるとなお良い)
③スマートフォン、パソコンの通知はOFF
(対面でないからこそ、当たり前を当たり前に行うこと)
④対面よりもハキハキと丁寧に話すことを意識する
(リアクションをとることや普段以上に表情豊かに、事前準備と事前練習を徹底する)
⑤画面ではなく、カメラを見る(顔が見えるように位置を調節する)

6.質疑応答
最後に長畑先生が学生からの質問に答えてくださいました。ここで、1つ紹介します。

学生:実習の際に、年の離れた園長先生や副園長先生と話すのが苦手で、質問などすべきだったかと思っている。話を広げるためにはどのような接し方をすると良いか。
長畑先生:できない質問は無理にすることはなく、朝の場合には、明るく元気にあいさつをすると良い。相手中心で考える。できないことや苦手なことであったとしても、マナーとして必要なことは誠意をもってできるように工夫すること。

今回の講義では、WITHコロナの新時代として、会社だけでなく自分たちも変わっていかなければならないということを実感しました。また、常に疑問や貪欲さをもち考え、問い続ける姿勢を忘れてはならないと学びました。
社会でどのような人であるべきか、「見られる立場」になるということを頭に入れて、学習してきたマナーについて再度確認しながら、就職活動にいかしていけるよう頑張っていきましょう。

記事担当 末永あかり 島貫莉花子