2021/06/10 保育士?幼稚園課程

保育実習指導Ⅱ

6月10日(木)6限の保育実習指導Ⅱでは、「記録の意義と方法Ⅱ 記録の実践と実習日誌の書き方—記録化と記載—」と題して、聖和学園短期大学の上村裕樹先生によるオンデマンド形式(※1)での講義が行われました。
※1:オンデマンド形式とは、授業をする教員が事前に録画した授業用動画を配信し、その動画を学生が指定期間中に視聴するオンライン活用型の授業形式

最初に、実習日誌の大切さについてお話しいただきました。実習日誌は、実習における最大の成果物であり、実習での体験?実践を示す自身の学習記録です。
以下に実習日誌で得られる効果を示します。

?保育を言語化できる
日々の実習活動を記録することで、自らの保育を振り返り、学びを効果的に発展させ、深く学んでいくことが出来ます。言語化することで、実践をより深く考え、具体的に把握でき、苦手なことなどをどうしていけばよいかを考える機会になります。 
②反省的実践家の素地が培われる
 言語化していくプロセスにより、点検と評価に加え、次の課題や計画を明確にします。記録によって、保育事象を捉え、伝達する力や保育の中で学んだ知識を吸収し、蓄積する力を培います。

記録を通して学習していく、記録を通して保育を振り返っていく、どちらも大切な学習です。
これは、取り組み方によって学びを最大値まで高められるかが変わってきます。何も考えないでただ実習を繰り返し、何を学ぶか明確になっていない人は、実習が無事に終わることが目的となってしまいます。そうではなく、失敗を経験して試行錯誤しながら、よりよい形にしていくこと、より深く分析して実践に活かすことなどが大切です。目的をもって学ぶためにも、日々の記録はとても大切になっていきます。

次に、スーパービジョン(※2)についてお話しいただきました。現場の先生に投げかけられた質問に対して学生が答えることは、学生が保育について考える良い機会になります。間違いを指摘されたら、落ち込むのではなくポジティブに捉え、次から直していけるようにしましょう。現場の先生に指摘された部分のアンダーラインや講評?助言等は、必ず消さずに残しておきましょう。上村先生は「ぜひ学生の皆さんには現場の先生と沢山お話してきてほしい。学生の方から現場の先生に積極的に相談?質問など対話をしてほしい」と話していました。
※2:スーパービジョン…指導者から指導を受けるプロセスのこと。継続的な学習と訓練を
通じて専門性を向上させることを目的とする。

次に、実習日誌の書き方について教えていただきました。澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】な点を以下に示します

?意義と目的
?学習教材として取り組むこと
 実習日誌の大切さでも述べたように、日々の学習成果を言語化して学びを蓄積し、学びを
効果的に発展させ、より深く学んでいく。
?省察的態度を育むこと
 PDCAサイクルをする中で、次の計画を明確にし、向上心を持って実践に挑み続ける態
度の素地を育む。
?保育者になるための力量形成
 記録をする行為を通して、役に立ち、必要な保育者となるための「省察力?洞察力?学習
力?言語力」の4つの力を身につけていく。

②実習日誌記載の留意点
?記載する文字の漢字の意味や誤字に気を付けること
?客観的?具体的に記述すること
?対象児等の名前の記載の仕方は実習先の指導に従うこと
?疑問点を書く際は、前日に教えてもらった内容でないか、自分で調べて解決できることで
はないかどうかを確認したうえで、自分の考えを述べながら質問すること
?指導?助言されたことを記載する際には、それらの内容に加えて自分の省察や次の実践、目標に活かすにはどうすべきかを考えて記載すること

最後に、実習日誌の各項目ごとの留意点や記載方法、実習中の視点などを教えていただきま
した。
今回は、実習中に学生が困ることの上位に挙げられている実習日誌について細かく説明していただきました。すでに施設実習が始まっている学生もいると思いますが、実習中にも今回学んだ内容を見返して、視点や留意点について振り返ってみることが大切だと思います。
施設実習を有意義にし、一生の宝物になるような実習日誌を作成していきましょう!

記事担当:大槻優希子、森麻尋、島貫莉花子