2021/05/27 保育士?幼稚園課程

保育実習指導Ⅰ

5月27日(木)5限に行われた保育実習指導Ⅰでは、「保育実技研究Ⅰ 保育実技オリエンテーション①」と題しまして、青木則一先生より講義をしていただきました。

まず始めに、和田明人先生より保育実習指導Ⅰの試験についてお話がありました。試験の概要をまとめると以下の通りです。
①前期末?後期末の年2回(講義最終日に各回実施される)
②保育所保育指針、幼稚園教育要領、幼保連携型認定こども園教育?保育要領から出題
※試験問題は事前にUNIVERSAL PASSPORに配信される
③2回分の平均点が59点以下の場合は不合格(ただし、一度に限り再試験あり)
④問題形式:穴埋め式 2点×50問

続いて、「保育実技研究」について、青木先生よりお話をして頂きました。
保育実技とは、ピアノを弾くことや絵本の読み聞かせ、紙芝居、手遊びなどをイメージするが、厳密には保育を行う上での保育者が実際に行う“技”全般のことを指す。

講義の中では、児童文化財の中の“絵本”を取り上げ講義が進められました。
※児童文化財:大人とは異なる子どもの独自性を尊重した文化を創造することによって、子どもの文化性を高めることを目的としたもの。集中させる、空白の時間を埋め合わせる道具として用いるのではなく、子どもの生活が潤ったり、活気づけられたりするものであり、子どもの発達に何らかの影響を与えるものであると認識する

〇絵本
子どもは、保育士などに絵本を読んでもらったり、自ら絵本を手にして楽しみます。そして、簡単な言葉を繰り返したり、模倣して楽しんだり、絵本の中の登場人物や物に感情移入したり、話の展開を楽しんだりしながら、イメージを膨らませていきます。?????さらに、心の中に描いたイメージを言語化したり、身体表現など、様々な表現に結びつけていく機会をつくっていくことが、想像する楽しさを膨らませていきます。 
(保育所保育指針より一部抜粋)

また、青木先生は学生に実際に知っている絵本について聞いて回っていました。学生からは、「ふとっちょねこ」「カラスのパン屋さん」「ヘンゼルとグレーテル」「ぐりとぐら」など、多様な絵本の名前が挙げられました。また、ストーリーが少々怖くて印象的に残っていたり、色とりどりの表紙が印象的であったりと挙げられた理由も様々でした。



青木先生と学生間での対話の様子
 次に、発達や年齢に合わせて、何冊か抜粋して絵本を紹介して頂きました。
?1歳3か月~
「のせてのせて」「てぶくろ」「おおきなかぶ」
→模倣や言葉の繰り返しを楽しむことができる
?3歳児
「三びきのやぎのがらがらどん」
→内容が分かりやすいためイメージを持って楽しむことができる
?4歳児
「くまのコールテンくん」
→視覚教材によりイメージを広げられる。言葉の感覚や面白さに気づき始める。
?5歳児
「はじめてのおつかい」
「カラスのパンやさん」
「だるまちゃんとてんぐちゃん」
「だるまちゃんとかみなりちゃん」
→文字数が増えていく。想像を楽しんだり、主人公の気持ちに共感を示したりする。
?6歳児
「いやいやえん」
→保育者が子どもに読み聞かせをするタイプの絵本で、作品集になっているため一度にすべては読まずに、続きを明日以降にすることで、期待を持つことができる。



講義を行う青木先生の様子
最後に、保育実技発表会についてご説明して頂きました。保育実技発表会は後期にゼミ単位で行われる予定であり、全員が下記のいずれかに関われるように分担をします。
①絵本?紙芝居
②体操?歌遊び?手遊び
③ペープサート
④シアター

今回の講義は以上になります。6月17日には、保育実技のデモンストレーションが現4年生の学生から紹介があるため、講義を聞いただけでは分からない実際の雰囲気や、イメージを味わえるのではないでしょうか。私自身、実習の中で子どもたちや保育者が絵本に触れる場面を何度も目にし、子どもたちにとって特に親しみを持っている文化財であることを再認識しました。この保育実技研究で触れる文化財は実習に繋がる内容になると思うので、万全な準備をしたうえで発表に臨みましょう!

記事担当:森麻尋、島貫莉花子