2021/05/06 保育士?幼稚園課程

保育実習指導Ⅰ

5月6日(木)5限の保育実習指導Ⅰでは、GoogleMeetを使用して5歳児の1日の様子を記録した映像を視聴し、内容について山崎敦子先生より解説して頂くスタイルで授業が行われました。

今回視聴した映像は活動別に細かく分かれており、それらに沿って山崎先生に解説をして頂いたため、以下、活動別に分けて内容をご紹介します。

※本日の映像について
?協力園:社会福祉法人 檸檬会
     レイモンド保育園(東京都)
?撮影時期:2020年10月
?クラス(5歳児):園児 34名(2クラス合同)、保育士3名

<登園?自由遊び>
〇山崎先生の解説
?現在は澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】感染症の影響により、保育室に保護者が入ることが難しくなってしまったため、玄関、もしくは保育室の入り口で子どもの受け渡しを行う
?身支度や荷物の整理は子ども自身で行う
?登園後の自由遊びでは、製作遊び、カードゲーム、ナノブロックなど手先を使ったり、頭を使う遊びも出来る年齢である

<当番活動について>
〇山崎先生の解説
?今回紹介されている園では、ホワイトボードに当番活動の仕事内容をひらがなで記載されており、当番活動の担当になっている子どもたちが、自らどの担当になるかを決められるようになっている
?仕事内容では植物の水やり、体操の見本、日めくりカレンダーをめくる、お手拭きや台拭きを濡らす、食前に机を拭く、絵本選びなど園により様々なものがある
?当番活動を行うことで、自分の役割に責任を持って果たす経験や、友達と協力して仕事を行う大切さを学べるようになっている

<サークルタイム(朝の会)>
〇山崎先生の解説
?今回紹介されている園では、歌を2~3曲歌ってから体操を行っている。体操の時は、当番の子どもが前に立ち、見本になっている
?出席確認も当番の子どもに行ってもらい、様子を見て保育者は言葉がけをしたりする
?保育者の話を聞く姿勢や、自分の考えを言葉でしっかりと発言をするのは5歳児らしい姿である

<水分補給?排泄>
〇山崎先生の解説
?一度に全員の子どもが排泄に行くと混み合ってしまうため、分散して行けるように保育者は工夫をして言葉がけを行っている
?5歳になると、排泄は基本的に自分で最後まで行うなど、生活習慣の確立が見られる

<製作活動>
〇山崎先生の解説
?作り方の説明の時に、すべてを保育者から伝えるのではなく、どうしたらこの形になるのかな?など、子どもたちが自分で考えられるように問いかけながら行う
?子ども達から出た意見を認めるような言葉がけを行い、「自分のやり方で良い」という方針で進めていく
?ハサミの使い方など、基本的な約束事については保育者が実演しながら詳しく伝える
?リボンや画用紙の色など、素材は子どもたちの個性が出るように様々な種類を準備する
?後片付けも含めて、子どもと一緒に行う

<昼食>
〇山崎先生の解説
?現在は、澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】感染症の影響から、当番の子どもは机を拭く際にアルコール消毒も行っている
?当番の子どもが昼食を食べられるように準備をしている間に、保育者は他の子どもに絵本の読み聞かせをしながら何もしない待ち時間がないように配慮する
?子どもは食べる量を自分で伝えることが出来るようになる
?アレルギーのある子どもへは説明をしてから渡すようにする
?配膳の保育者と午睡の準備をする保育者で分かれる

<午睡?起床>
〇山崎先生の解説
?寝られない子どもや布団に入らない子どももいるが、5歳児になると体力がつき、午睡が不必要になる子どももいるため、無理に寝かせない
?保育者は子どもが見える位置で作業を行う
?起床後、子ども達は自分で布団を片付けるなど、身の回りのことは出来るだけ自分で行うようにする

<おやつ>
〇山崎先生の解説
?アレルギーがある子どもへは、子どもの名前が書かれたトレーに載せて本人に直接渡す。また、トレーの色で分ける園もある。一見周りとは1人だけ異なるため、可哀想に見えるときもあるが、命にかかわることであるため必ずわかりやすいように区別する

<サークルタイム(帰りの会)>
〇山崎先生の解説
?楽しかった経験などを皆で共有して1日を振り返り、明日はどのような活動があるのかを伝えるなどして明日へ期待感が持てるようにする
?延長保育では人数が少なるため、異年齢保育として1つの保育室に様々な年齢の子どもたちが集まる。また、20時頃に降園する子どももいるため、おやつを出すなどして対応する

以上が5歳児の1日について解説して頂いた内容になります。
最後に、本日の講義の内容を踏まえて、山崎先生は以下のように5つに分けて、まとめとしてご教授して頂きました。

①個と集団
 0歳児は1:1で向き合い、担当制を取り入れたり、個人の生活の流れに合わせてかかわっているが、5歳児は集団生活の時間が多くなる。しかし、保育者はそのような中でも一人ひとりを見ることが求められる。

②基本的生活習慣の確立
 5歳児になるとほぼ確立し、自分のことは自分でやるようになる。

?仲間との協同
 当番活動など、様々場面で協力する姿が見られるのは、5歳児ならではの姿である。

④見通しを持った行動
 見通しを持ち、考えて行動できるようになる

?活発な会話のやりとり
 話をしっかり聞くことも出来るようになり、また会話のやり取りも活発に行うようになる。

前回は0歳児の1日の流れを映像演習として行われましたが、今回は5歳児の1日の流れを見て学んだことで、子どもの心身の成長や保育者の援助の工夫などを比較しながら、違いや共通点を学ぶことが出来たのではないでしょうか。
発達の諸相やそれに応じた援助の実際を学ぶ際には、文献やインターネットなど文字を読むだけでなく、映像や画像なども活用し、よりイメージを膨らませながら学びを深め、実習などで力を発揮できるようにしていきましょう。

記事担当:島貫莉花子、森麻尋