2021/04/30 保育士?幼稚園課程

教育実習(幼?小)の事前事後指導

4月30日(金)の5限に行われた教育実習(幼?小)の事前事後指導は、Google Meetを使用し、「幼児教育の理解 事例で学ぶ① 春休みの宿題をもう一度考える」と題しまして、利根川智子先生よりオンラインでの授業が行われました。

本日の講義内容は、春休みの課題として出された事例検討の解説を利根川先生よりしていただきながら、学生たちは自分の回答を見直していくというものでした。
事例は、全部で4つありますが、その中でも1つの事例を抜粋してご紹介します。

次の事例の前に、約6分間の「モルモットとの対話」という動画を視聴しました。動画の内容は、女の子2人が「落ちちゃう!」と言いながら膝の上で落ちそうなモルモットを抱き寄せていたり、「ご飯だよ。いっぱい食べるね!」と餌を与えていたりして、モルモットと触れ合っているというものでした。

事例1「モルモットが怖い?」3歳児
 Yくんがモルモットを鷲づかみにして、「見て」と持ってきた。しかし、モルモットは暴れ、爪をたて、逃げていった。Yくんは、「ムカツク! コイツ」と言って追いかけ、つかまえた。
 私(担当保育者)は「Yくん、モルモットをそんなに強くつかんだら、モルモット痛がっているよ。Yくんもつかまれたら、痛いでしょ。やさしく抱いてあげよう」と言った。Yくんは「うん、わかった」と言ったが、モルモットを強く握ったままだった。すると、モルモットはまた逃げ、Yくんが追いかけ、つかんだ。Yくんは「逃げるなよ」「ひっかくな」と言っている。
 そこで、私は、そのモルモットを手に乗せ、「こうやって、抱くんだよ。やさしく手の上に乗っけるの。こわくないから、Yくん。両手を出して」と言った。そして、Yくんの手にモルモットを乗せると、Yくんは、「こわくないよね」とやや緊張しながら答え、モルモットをしばらく見ていた。

①Yくんは、このとき、始めて小動物に触れた。Yくんは、どのような思いでモルモットをつかんでいたのだろか。次の記号を下線部に入れてみよう。
記号: >  <  =  ≧  ≦
答:怖い < 触りたい、つかまえたい

②担当保育者は、Yくんがモルモットを怖がっていると推測している。モルモットも含めて、初めて小動物に触れるという情報に加え、Y君のどのような様子から、怖がっていると推測したのだろうか。
答:モルモットを(強く)つかむ、追いかける、言葉から判断していた

③保育者は、Yくんの気持ちを汲み取って、言葉に加え、モデルを示すことでかかわり方を伝えた。このような機会の積み重ねにより、子どもが小動物に興味をもって触れ合うこと及び保育者の援助により、何が育つだろうか。考えられるものに○印をつけよう。

( 〇 )小動物とのかかわり方
( 〇 )小動物に対する興味?関心(どう付き合ったらいい?どうしたら快適に過ごしてもらえる?)
( 〇 )小動物の生態      (大きさはどのくらいかな?体重はどのくらい?)
( 〇 )小動物にも心があること(優しければ、安心して身をゆだねることもある)
( 〇 )小動物にも命があること(動物にも寿命があって死に直面することもある)
→『動物とのかかわり方、動物に興味をもって、動物には動物なりの生態があること、動物にはその動物がしようとすることがあること、自分と同じように大切な命があることなどを知っていく』

④モルモットとの触れ合いを例に、幼児にとっての直接体験の大切さと保育者の援助について、回答は書かなくて良いので考えてみよう。写真のモルモット、実物を観たり触ったりして知ることは子どもにとってどのような意味で異なるのか、発達的にはどちらが理解に結びつくのか等を探りながら、直接体験の大切さと直接体験の機会を生かす援助を考えておきましょう。
答:直接体験:その後の抽象的な思考の基礎となる点からも澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】である。
動物の手触りや体温、重さ、命、餌⇒実物の方が理解しやすい。直接的な体験を通して考える、わかる、知るなど、さまざまな発達の根を培っていく。保育においては直接体験が重視される。

この事例の後にも約9分間の「虫探し対決」という動画を視聴しました。動画の内容としては、子ども達が2,3人のグループに分かれ、虫を採取するというものでした。動画の視聴後、4人程のセッションルームに移り、子どもたちの「命」の考え方について話し合う時間がありました。
ここでは、私のグループの内容を紹介します。
〇子どもたちは、「命」について何を思っているでしょうか。
→A君がバッタを水に入れようとした時、B君は「虫は大切な命を持っているんだぞ。」とその行為を中止させた時点で、少なくともB君にとっては、「命」は大切な物として考えていると思う。

以上が本日の授業の主な内容です。
春休みの課題として出された4つの事例はどれも保育者を目指す学生にとって、深く考えなければいけない内容であり、1つに抜粋し紹介するのが惜しいほどでした。また、自分たちの回答を利根川先生の丁寧な解説のもと見直しを行ったため、一つひとつの事例についてより深く考えられた時間だったと思います。
本日学んだことを実習で生かすことができるように、何度も復習していきましょう。

記事担当:佐々木彩、島貫莉花子