2020/07/03 保育士?幼稚園課程
教育実習(幼?小)の事前事後指導
7月3日(金)の5限の教育実習(幼?小)の事前事後指導は、山﨑敦子先生による「指導案」についての講義でした。今回は「製作活動」の指導案についてです。実際に山﨑先生が指導した実習生が作成した3歳児の製作活動の指導案を元にお話しして頂いた内容を項目ごとにまとめました。
〈前日までの子どもの姿〉
前日までの姿は具体的に書くことが大切だそうです。保育者は、子ども達が「楽しそう」と思える活動を考えることが大切になるため、子ども達の興味?関心にあった活動を選択する必要があります。そのためには、子どもたちを理解することが最も大切なことです。現場の保育者は目の前の子ども姿を見て活動を考えるというのが適切な順番ですが、実習生は決められた期間内で子どもと関わり活動を考えるため活動を考えてから目の前の子どもの姿を見るという順番になります。
〈内容〉
活動の内容は最低でも3つ考えておく必要があります。なぜなら、製作が好きな子ども、体を動かすことが好きな子ども、など様々な子どもの姿が見られるため、どんな子ども達にも対応できるようにする必要があるためです。そのため、複数のパターンを考えて実習に取り組むことが大切になってきます。また、担当の先生に相談する場合は見本を必ず作って相談しに行くことを忘れずにしましょう。
〈環境構成?準備物〉
環境構成?準備物の部分で大切なことは以下の通りです。
?どの場所から見たものか一目でわかるような環境構成
?準備物の数量を記載する
?必ず余裕をもって準備物を準備する(人数分より多く)
?見本を用意する
〈予想される子どもの活動〉
予想される子どもの姿では、活動の流れだけではなく、実際に子どもが動いている姿を予想して考えることが大切です。また、1つだけではなく、複数考えることでより実践した際に臨機応変に対応できるでしょう。
〈保育者の援助?配慮〉
保育者の援助は予想される子どもの活動に合わせて考えます。指導案に書く際は、予想される子どもの姿と照らし合わせて書くことに気を付けましょう。また、否定的な姿だけではなく、肯定的な姿も入れましょう。
ここで、講義資料として用意された指導案の予想される子どもの姿の部分に一人ひとり予想される子どもの姿を考えてチャットに書き込みました。代表して選ばれた3人がそれぞれ予想した姿を挙げました。① 何を書けばいいのか戸惑う子どもがいる
② 色画用紙で遊び始める子どもがいる
③ 好きな色が重なり、喧嘩になる
次に、これらの予想に対して考えられる保育者の援助について考え、チャットに書き込みました。代表して選ばれた3人が考えた援助は以下の通りです。
①の予想について…子どもが納得して色画用紙を選ぶことが出来るように、どのようにして画用紙を選ぶのかを子ども達に聞く
②の予想について…友達の作品を一緒に見たり保育者も自分の画用紙に一緒に描く
…子どもが想像しているものを聞き、イメージが膨らむような問いかけをする
加えて、製作活動を行う上で気を付けたいことについてもお話して頂きました。
製作活動は、時間配分が難しい活動になっています。経験のある保育者が行う活動時間と実習生が行う活動時間は異なるため、余裕をもって考える必要があります。また、子ども達の時間差が出やすい活動のため早く終わった子をどうするか、時間がかかっている子をどうするのかを考えて指導案を考えることが大切だそうです。具体的には、子ども達が納得いくまで時間をとったり、給食の後などに続きが出来るような環境を整えることです。更に、見本は必ず見せましょう。初めて作るものはイメージがつかないため、作るものを見せて「作りたい!」という意欲を持たせることが必要だそうです。
最後に日誌や指導案での表記の注意事項についてお話がありました。
?子ども→ (幼)幼児、(保)子ども、(認)園児
?先生→(幼)教師、(保)保育士、(認)保育教諭
?教室→保育室
?男の子/女の子→男児/女児
?お友達→友達
?イス→いす、椅子
?荷物の整理→持ち物の始末
?やる→行う/する
?褒める→認める
?ちゃんと→きちんと/しっかりと
〇禁止事項
?~させる、~してあげる、~してくれた、~してもらう
?「!」、「~」、「ぁ」、「…」
他にも表記についての注意事項があります。実習前にもう一度確認して実習に取り組みましょう。色々な方法があり、答えが一つではないのが保育の面白さです。実習までの期間に活動を考えたり、指導案を考えたりして幼稚園実習に向けて準備をしましょう!
記事担当 天野未紗希