2020/06/11 保育士?幼稚園課程

保育実習指導Ⅱ

6月11日(木)6限の保育実習指導Ⅱは、株式会社バトン代表取締役で社会福祉法人伸こう福祉会副理事長でもある林義仁先生をお招きし、Google Meetを使用しての同時双方向型の講義が行われました。

本日の講義は、林先生の新型コロナウィルスによる自粛期間中のお話をしていただいた後に、Google Meetのチャット機能を使用し、あらかじめ林先生からいただいた以下の質問の中から学生自身が特に気になる質問を選び、チャットに書き込むところから始まりました。

1、コロナ期間を経て感じたことについて
A、自分自身について感じたことは何ですか?
B、これからの社会に必要なこと、必要な仕事、必要な人材は何だと思いますか?

2、今日のこの時間をもうちょっとだけ有意義にする「問い」について
C、この教室にいる同じ仲間(学生)に投げかけてみたいこと、問いてみたいことは何ですか?
D、今日、担当する私“林義仁”に投げかけてみたいこと、聞いてみたいことは何ですか?


3、その他
E、上のA~Dの質問に限らず、何か伝えたいこと、聞きたいことなどあれば、教えてください

以上の質問の中で「Aの質問」についてチャットに書き込んだ学生がほとんどでした。

チャットへの書き込みが終わると林先生から選抜された保育士課程の学生6名との対話が始まりました。最初の3名は、自分が答えた質問に対しての考えや思いを話しました。

【3名の考えや思い】
?「友達や家族の大切さに気付きました」
?「実習がもしなくなってしまった場合の就職後の未来が心配になりました」
?「時間に追われる生活がなくなり、生活に自由な時間が多くなったため自分を見つめ直すことができました」

林先生は以上の話を聞いて、「どうしてそう考えましたか?」、「逆にこう思ったことはありますか?」など学生の考えや思いの奥の奥まで聞き取ろうとしてくださいました。

特に、「友達や家族の大切さに気付きました。」と話した学生に対して、「今、あなたが感じたことは、あなたにしか、子どもたちに伝えることはできません。その大切さを伝えることが、子どもにいい影響を与えて、きっかけを作ると思います。では、そのためにどういう保育士になったらいいのかを考えるのが就職に必要な考え方につながります」とおっしゃっていたのが印象に残っていました。

最後の3名に対しては、他の学生の考えを見て、学生自身が気になったことや思ったことを直接本人に聞いたり話したりする時間を設けてくださいました。

【3名の会話】
?学生Aの考え「自分に向き合う時間ができて、やりたいことができるようになりました」
→学生B「自分は、時間がありすぎて戸惑ってやりたいことはあったのにできなかったからすごいと思いました」

?学生Cの考え「社会の一員としての考えを持てるようになりました」
→学生D「自分が今どういう立場なのかをしっかり考えられているのが、自分とは違ってすごいなと思いました」

?学生Eの考え「今まで忙しかったですが、自粛期間中は自由な時間が増えて、自分自身暇な時間が好きではないことに気づきました」
→学生F「私も課題や、授業に追われた忙しい日々だったからこそ、暇な時間が苦手であると共感できました」

以上の会話に対しても、林先生は学生同士を結び付けるような質問を挟み、学生の笑いを取りながらも「自分にないところを認められるのはいいことですね」と学生を褒めてくださったり、「それは、こう思ったからそう思いますか?」、「今その考えは、これからにどうつながると思いますか?」と質問をしたりと学生の奥にある考えを引き出してくださいました。

林先生は以上の学生との会話から、「この自粛期間中のみんなの考えは、時間があるが生かし切れていないという共通点があります。以外にも目の前の小さなことは素通りされがちですよね。そういう小さなことからでも、やれることはまだまだあります。今は、スタート地点にすぎません。これからを楽しくできるのは、大変な経験をしているあなたたち自身です」とお話してくださいました。

本日の講義は、この自粛期間中に何気なく過ごしていた私たちにとって、自分自身を見つめ直せる貴重な時間になりました。林先生のように、本日の実習指導で感じたことをもう一度自分自身で自問自答してみてはどうでしょうか。もしかしたら、先が見えない今だからこそ、「将来の保育士像」や「何を主として就職をするのか」を発見できる良い機会になるかもしれません。

記事担当:佐々木 彩、森 麻尋