2019/12/07 保育士?幼稚園課程

保育キャリア形成Ⅲ

12月7日1限の保育実習指導Ⅰは、林義仁先生から「『しっくりくる未来や働き方』を作るワークショップ」と題しまして、講義をしていただきました。
まずは前回の講義の内容を簡単に振り返ったあと、質疑応答の時間が設けられました。前回の保育キャリア形成で学生が書いた質問を取り上げ、その質問を出した理由を学生から聞き、その上で林先生にお答えいただきました。その中からいくつか紹介したいと思います。

Q1:「人が幸せになるような職に就きたいが、その仕事が自分に合わなくても喜んでくれる人がいるのならそれを続けたほうがいいのか?」
A1:「気が付いていない自分の適性と才能があるかもしれない。自分が得意なことでも、相手に気を使わせることがあるかもしれない。そのような状態が一生続くかもしれない。どっちが正しいかだけを考えないほうがいい。」とおっしゃっていました。

Q2:「保育士の仕事を目指していますが、給料面で将来が不安です。保育士の勉強しかしていませんが、選択肢は限られているのでしょうか?」
A2:「あなたが望んでいることは何ですか?世界一お金持ちの保育士になりたいのか、保育以外の仕事をやりたいのか。まずはそこを考えることが大切だと思います。就職してみないとわからないというのが、私が就活していて辿り着いた結論です。」とお話してくださいました。

Q3:「自分が何をしたいのか、何になりたいのか分かりません。」
A3:「悩むことは悪いことではありません。悩みながら、やりたいことがたくさんあるという『好奇心』や、自信が持てなくて自分で正しい選択ができないという『謙虚さ』、人に喜んで欲しいがどうしたらいいか分からないという『優しさ』を大事にして、折り合いをつけていくと良いと思います。」とお話してくださいました。

質疑応答を終え、「やりがい実現のためにどの仕事を選ぶか」というテーマで、「やりがいを見つける第一歩は、社会が求めていることを考えること。子ども向けの仕事を行い、子どもに対して向かうことが大事なのか、保護者支援などの保育サービスのような、子ども以外の環境を整えることが大切なのか。何のために働くか考えよう。」と発題され、やりがいや成し遂げたいことを実現できる仕事について考える時間が設けられました。
そして、「次の行動を決めよう。」と題して、はじめにいくつかのお話をしていただきました。その中から一つ例を挙げると、ある音楽祭での一場面でした。
一人が踊っています。そこに一人の男がやってきて一緒に踊り始めました。すると一人、また一人とやってきて最後は数百人という規模になりました。つまり、一人が行っていることに対して最初のフォロワーになり、何かを始める人を支える人になることで、大きな結果が生まれるかもしれないというお話でした。
いくつかのお話の中の共通点は、「最初は小さいことでも、何かに挑戦したいという気持ちを持ってやり続けるとステップアップしていき、大きな結果を生む。」ということでした。

そして最後に、テーマである「次の行動を決めよう。」について、「自分を変える」、「周りを変える」、「社会を変える」という3段階について、実際行動する難しさは違うけれど、どれを始めてもいいとお話してくださいました。
悩んでもいいが、「結果が出るか?」に目を向けるのではなく、「まず一歩を踏み出す」ことが大切だとおっしゃっていました。

前回の保育キャリア形成に引き続き、今回も林義仁先生から貴重なお話をいただきました。学生の皆さんは、保育という仕事への自分の気持ち、これから自分のやりたいことを実現するためにどうしていくべきか、整理が出来たのではないでしょうか。たくさんある学生生活の時間を有意義に使いましょう。

記事担当:上小路蓮、西塚麻衣