2019/12/05 保育士?幼稚園課程

保育実習指導Ⅰ

12月5日の保育実習指導Ⅰでは、株式会社パソナフォスター代表取締役社長の長畑久美子先生を特別講師にお招きし、【マナー講座Ⅱ】が行われました。2年生は、今年度2回目のマナー講座となります。
今回の内容は、「社会人として必要なビジネスマナー」についてでした。

はじめに「語先後礼」で講義が始まりました。語先後礼とは、挨拶をしてからお辞儀をする挨拶の基本の形です。

次に、前回のマナー講座で学んだビジネスマナーの基本を振り返りました。その後は、質疑応答を交えながら、ビジネスマナーについてのポイントをお話して頂きました。ポイントは以下の通りです。

[身だしなみ]
身だしなみの3つのポイントは、仕事をするにあたってふさわしいものであるかどうかを基準に判断します。
①動きやすいものであるか、不必要なアクセサリーなどはついていないか(機能的)
②しわや汚れはないか、爪は長くないか、髭を剃っているか(清潔感)
?髪型?化粧?服装は時?場所?場合に沿っているものになっているか(バランス)

身だしなみは、相手を尊重する気持ちを表しています。以上のポイントをよく確認していくようにしましょう。

[挨拶の意味?役割]
挨拶の3つのポイントは、良い人間関係を築いていくうえで大切なものです。
①素早く(タイミングよく)
②明るく
③元気よく

時?場所?場合をよく判断したうえで、以上のポイントを確認していきましょう。

[お辞儀の仕方]
?会釈...15度 例)入室時や廊下ですれ違う時、保育園で送迎時の保護者の方々に挨拶する時など
?敬礼(通常時)...30度
?最敬礼(丁寧)...45度 例)心からお詫びをする、感謝をしている時

[基本動作]
?表情...笑顔で
?立ち方...指先まで気配を配る、肩を動かさずまっすぐ立つ
?座り方...足をそろえて背筋を伸ばす
?歩き方...上体を伸ばし、視線はまっすぐ前を見る、左右上下に揺れない
?物の受け渡し方...胸の高さで物を扱う、相手の向きにして渡す
?名刺の受け取り方...胸の高さで両手で受け取る、余白をしっかりと持つ、「頂戴いたします」と言って受け取る

[敬語について]
?尊敬語...目上の人の動作や状態、持ち物などを高めて表現する
例)「言う」→「おっしゃる」
?謙譲語...自分や身内の動作や持ち物などを、へりくだって表現する
例)「言う」→「申す、申し上げる」
?丁寧語?美化語...丁寧な表現をすることで、相手への敬意を表現する
例)「言う」→「言います」

[丁寧な話し方]
クッション言葉...「失礼ですが」「恐れ入りますが」「念のため」
(何か話を切り出す前に使う言葉である。)
?否定形は肯定形に。「できません」「わかりません」→「いたしかねます」「わかりかねます」
?命令形は依頼形に。「~してください」「~お願いします」→「~して頂けますか」「~お願いできますでしょうか」
?伺う体勢...「~してもよろしいでしょうか」

[ビジネスシーンでよく使う丁寧な表現]
知っているようで知らない敬語を例文で学びました。
?「今日→本日」「去年→昨年」「おととし→一昨年(いっさくねん)」「こっち→こちら」等
<練習>
①「すいません、もう一度言ってもらえますか。」
→「恐れ入りますが、もう一度おっしゃっていただけますでしょうか。」
②今日は大学で授業のほうを受けてから来ました。
→「本日は、大学で授業を受けてから参りました。」

[電話のポイント]
電話をする際に気を付けなければならないこと、また相手に良い印象を持ってもらえるような話し方について実践をしてみました。
?相手が聞き取りやすいようなマナーとして、雑音が入らない場所、電波がしっかり届く場所で電話をかける
?電話は相手の顔が見えない分、相手の心が見えるため、心を込めた対応と丁寧な言葉遣いが大切である

[アポイントをとる]
?訪問の目的を確認する
?時間を無駄にせず、情報収集ができるように聞きたいことをまとめておく
?言葉遣いや電話を入れる時間に注意する
?準備物など、復唱確認をする
?電話を切る時はかけたほうから切るのが基本。但し、相手が目上の人の場合は、相手が切ってから切るようにする

[訪問当日]
?遅刻をしない。もし、電車の事故などで遅れそうな場合は、自分の口からお詫びの言葉を伝える。そして、その後の動きとして何が出来るかを考えて行動する。
?身だしなみを整える。訪問先の中に入る前に、帽子やコードは脱ぐ。
?自分の名前をはっきりと名乗り、要件をわかりやすく伝える
?席次に気をつける。椅子の位置やドアの開き方などで、上座の位置が変わることに気をつける

長畑先生は、身だしなみ?挨拶の場面で「マナーの一つとして身だしなみがある」「身だしなみや挨拶がしっかりしていると相手に安心感を与える」とおっしゃっていました。身だしなみや挨拶は、相手に良い第一印象を与え、澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】なマナーです。夏の第1回講座で長畑先生は、「第一印象は毎回ある」とおっしゃっていましたが、「初めて会った時の『印象』は消えない」ともおっしゃっていました。
「印象」というのは保育者に関わらず澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】なものです。例えば、保育園では子どもの送り迎えの短い時間でしか保護者の方に会うことはできません。その短い時間で保護者の方に安心感を与え、「今日もこの先生に預けたい」と思えるような印象を与えられるでしょうか。やはり、「この先生になら安心して子どもを預けられる」と思ってもらえるようになるために、「印象」が澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】であることが分かると思います。

最後に、本日実際に練習してみた挨拶の仕方や敬語の使い方、また資料を見て学んだことは社会に出て自然に出来るものではありません。日頃の友人との会話や、マナーに関する本を購入するなど、今からできることは多くあります。自らマナーを学ぼうとする気持ち、そして学んだことを実践してみようとする姿勢が、社会で必要とされるマナーを自然にできるようになる第一歩だと思います。これからの学校生活や実習、ボランティア活動などで、本日学んだことを実践していきましょう。

記事担当:佐々木彩、島貫莉花子