2019/05/30 保育士?幼稚園課程

実習日誌の記録への不安を解消!/保育実習指導Ⅱ

5月30日6限の保育実習指導Ⅱは上村裕樹先生による、「記録の意義と方法Ⅰ 記録の実際と実習日誌の書き方①-総論?事象観察と記録化-」と題して、実習時の記録についてお話をして頂きました。

まず、記録物に関しての問題として「書く人として」考えた際にどちらがいいのかということを、二択のクイズ形式で6題、考えました。問題の項目は以下の通りです。

Q1文字の書き方について
  A乱暴?乱雑殴り書き
  B丁寧、きれい

Q2文字の大きさについて
  A枠?欄に合わない、大きすぎ小さすぎ
  B枠?欄にフィット

Q3間違いについて
  A誤字?脱字、訂正多い  
  B訂正なし

Q4汚れについて
 A醤油シミ、よだれ痕、カス付き
  B汚れなし

Q5用紙の状態について
  Aシワしわ、ぐちゃぐちゃ。折れ曲がり
  Bまっすぐ、ピンと、折れなし

Q6文量について
  Aスカスカ、空白多い、記載漏れ
  B枠?欄びっちり、記載漏れなし

このクイズを考えることによって、日誌を書く上で大切なものが分かるそうです。全てBを選んだ人は第一段階クリアしていることになります。


私たちは、なぜ、記録を取るのでしょうか。それは、記録には伝えるという役割があるからです。また、記録を取ることによって、自分の成長が見え、自分の学習を最大限まで高めることが出来るということも目的のひとつとしてあります。
実習日誌にも同じことが言えます。実習生にとって日誌とは、実習での体験?実践を示す最も澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】な学習記録の一つであり、自らの実習を振り返り、学びを効果的に発展?深化させることが出来ます。保育を言語化することによって実習日誌を最大の成果物にすることが出来るのです。

さらに、記録を書く上では、「面白そうだった」「楽しそうだった」「嬉しそうだった」「悲しそうだった」だけを書くのではなく、「なんでそう思ったか」「こういう行動があったからどう思った」などと具体的に書くようにします。主観的でも事実だけでもなく、両方をバランスよく書くことが大事とおしゃっていました。加えて、自分の動きや声がけなどを加えると伝わりやすくなるとおしゃっていました。その場面を文字に起こすことが実習日誌では大切となってきます。

記録において求められる力は5つあります。
① 情報記銘力…必要な情報を一定期間、記憶できる能力
② 情報収集能力…外部化されたもの以外に、心情も含めて子どもの声を聴く能力
③ 情報の澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】性の判断能力…観察?収集のみにならず、得た情報の澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】性を判断できる能力
④ 情報の表現能力…情報を収集し観察した結果を、伝達するための記録による適切な表現能力
⑤ 記憶確認能力…記録を書いた後、間違いはないか、記録の漏れはないかなど、整合性や府妥当性を確認する能力

これらが安定的に高く維持されることにより保育の質が上がり、子ども理解につながります。

そして、実習日誌記載の注意点は以下の通りです。
?インク又はボールペンを使用すること
?設定欄に収まるよう要点を捉えて記載する事
?必ず、決められた時刻に提出すること
?客観的、具体的、終了的に記録すること
?対象児等の固有名詞(名前)の記載の仕方は、実習施設の指導に従うこと
?疑問点を書く際は、まず自分で考え、その上で指導や助言を求めること
最後に、【子どもの発達勉強したいプロジェクト】の4年生による発達ミニレクチャーが行われました。今回は、おおむね1歳3か月未満までの対人関係の発達について学びました。しっかり忘れずに復習し、発達の知識を確実に積み上げていきたいと思いました。


初めての実習ということもあり、実習日誌の記録に多くの不安を抱えている3年生が多くいると思います。しかし、上村先生のお話を聞いて記録とは何か、について詳しく知ることが出来たのではないでしょうか。


記事担当:天野未紗希、大久保凪紗