2019/02/15 保育士?幼稚園課程

リエゾンゼミⅡ合同発表会

2月8日に、リエゾンゼミⅡのフィールドリサーチ?合同発表会が行われました。
まず初めにリエゾンゼミⅡとは、ソーシャルワークの体系から、保育者に必要な基礎的知識?技法の習得と、子ども家庭福祉の現場および保育者による子育て支援?保護者支援の実際的理解を図り、それらの学びを通して保育者にとって必要な知識?技術?態度の育成を図ることを目的としたTFU保育士課程?2年生必修の演習科目です。

ここでは、文献研究だけではなく、ソーシャルワークがどのような施設で、どのように展開されているかを学ぶため、ゼミ内でグループを作り、実際に施設訪問を行います。そこでソーシャルワークの実際を見学し、インタビューした成果をまとめて発表するのが今回の発表会の主な内容となっています。

今回、フィールドリサーチを行った施設は、
「児童養護施設」4か所
「乳児院」1か所
「児童発達支援センター」1か所
「発達支援センター」1か所
「子育て支援センター」3か所
「育児サークル」1か所
「母子生活支援」2か所
「子育てふれあいプラザ」4か所
「児童相談所」2か所
「保育所」1か所
「子育てひろば」1か所
の計21か所です。

当日の発表は、本学ステーションキャンパスで行われました。セッションごとに分かれて、各ゼミ30分間という決められた時間の中で、20分間の発表、10分間の質疑応答を行いました。第1会場のS200教室では、児童相談所、子育て支援センター、母子生活支援施設についての発表が行われていました。フィールドリサーチをさせていただいた施設の説明や訪問までの流れ、職員構成、実際の事例等について、それぞれ詳しい発表が行われました。
千葉ゼミの発表では、「ポーチどり」という、読み聞かせの導入を実際に行っていました。これは、ポーチの中から白い鳥が出てきて、子ども達の服を食べ、その服の色に変化するというものでした。
高野ゼミの発表では、「育児サークル」についてでした。その子育てサークルでは、リズム体操(リトミック)を取り入れています。感覚運動期と呼ばれる時期に、五感を使うことで様々な経験をすることと大人とのスキンシップを取ることで、安定した発達をうながすことができるとのことです。3歳未満児向けと3歳以上児向け、それぞれに合った多数のリズム体操を行っていました。リズム体操は基本的に動物などのものまねをするそうです。
質疑応答の場面では、実行委員のスムーズな進行により、2年生はもちろん、1年生も積極的に参加している姿が見られました。2年生は、自分の考えなども入れながら質問を行っていました。そして、来年フィールドリサーチを行う1年生に向けて、訪問先への電話のかけ方や行き方、訪問時の髪型、服装など様々なアドバイスをしていました。

2年生は他学年に向けた発表は初めてで、緊張している姿も見られましたが、クイズや、遊びの導入を笑顔で実演している様子もありました。このような機会をきっかけに自分たちの学びを発信し合うことで様々な情報を吸収できたのではないでしょうか。また、保育士課程登録認定試験を終えたばかりの1年生でしたが、一人ひとりが集中して発表を聞いていました。来年自分たちが発表するための見通しを、少しでも持つことができたのではないでしょうか。
今回の発表により、あらためてなぜ保育者がソーシャルワークを学ぶのかを考えることが大切だと思いました。子育て家庭が抱える課題が多様化する現代社会において、保育者には保育固有の専門性に加え、ソーシャルワークの専門性をも活用しながら多様化した課題に対応することが求められています。つまり、「保育の専門性」を基盤にしながらソーシャルワークを援用することにより、保護者の支援に取り組むことが必要であるから、保育者もソーシャルワークを学ぶ必要があるということです。

記事担当:天野未紗希、千葉早姫