2019/01/12 保育士?幼稚園課程

保育キャリア形成Ⅸ

1月12日、5限の保育実習指導では林義仁先生をお招きし、「『しっくる未来の働き方』をつくるワークショップ」というテーマでお話をしていただきました。

まず初めに、前回の林先生の講義の内容より、
?わかったふりをしない
?わからないことはわからないままにしない
?良いと思うことの課題(裏側)を知ろう
?自分のやりたいことと園に求めていることが一致しているか
という要点を振り返りました。

その後、今回の本題である「新卒採用の傾向から対策を考える」についてパート1?2の段階を踏んでお話をいただきました。内容は以下の通りです。

パートⅠ 自分が評価されるためのポイントを知る
1、採用の傾向を知る
●採用側は何を考えているか
採用側はこの学生を採用したいかということを常に考えています。自分が就職したい園を知ることは当たり前の行動です。その上で何をするがが澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】であり、次のポイントになります。

●新卒採用とは
新卒採用は会社によって意味は違いますが、新しい人材が欲しいというわけではありません。新卒採用の本当の意味は、10年後の社会や会社を考えた時に「この学生が欲しいかどうか」ということを指します。

●面接においてどんな特徴が評価されているか
主に「明るさ」「社交性」「真面目さ」「落ち着き」「頭の良さ」の5つの特徴についてお話をいただきました。一般的な傾向として5つの中では「明るさ」「社交性」が面接の中では評価されているようです。上記の2つは、面接という短い時間の中でも自己アピール機会があるため、「明るさ」「社交性」は評価されやすいです。また、同様に「落ち着き」も評価されています。面接では精神状態が不安定になりやすいため、緊張場面でいかに落ち着いけるかが鍵となります。
反対に「頭の良さ」はある程度のレベルを満たしていればそれ以上は評価されません。つまり、よっぽど知能が低くなければ問題ないということになります。「真面目さ」はどのような応募者も同じような服装?外見のため違いを見出すことは難しいとされています。

●面接官との相性と組織との相性をどのように評価しているか
面接官は組織との相性を重視した上で評価を行います。組織との相性とは、組織の理念や目標にどのくらい共感できるかということです。また、会社の求める人物像は面接官の主観的な人物像であり、面接官の経験に影響を受けます。

つまり、上記に記した「明るさ」等の一般的な対人評価、組織との相性(価値観)仕事との経験(面接官の経験)の3つの要素が面接での最終評価となるのです。

2、面接官の視点を知る
●面接の全体構成
面接の流れに沿った各項目による面接官の着目点は以下の通りです。
⑴自己紹介…マナー、第一印象
⑵過去の実績?経験…能力、強みなど(結果までの過程、挫折や困難を乗り越えた体験)
⑶志望動機…リスク(辞めずに続けられる人か)
⑷応募者からの質問…やる気
⑸全体を通して自社に合いそうかフィーリングをチェック
また、面接官からの「何か質問ありますか」と言われた時に質問がないと意欲として捉えられることもあるので、意欲的な姿勢が求められます。

●面接官が応募者の「本質を見抜く」質問
ここでは、実際に保育所での面接で聞かれそうな質問を例に挙げ、回答を考えました。
自分の意見を言う質問に対して、考えを明確にすること、具体的に述べること、その回答の中で何を伝えたいのかを明確にする必要があります。

●面接の質問例一覧
全40項目の面接での質問例一覧が配布されました。内容については写真の通りです。
24、25、31、32、35、36、40の質問が黒枠になっていますが、このような「自分の経験や実際のエピソード」を例に挙げて回答する質問が多いとされています。
パートⅡ 就職先を評価するためのポイントを知る
3、保育現場の掘り下げた方
①一般企業の例
「会社の魅力」「仕事のやりがい」を具体的に確認するためには、エピソードを聞くことが澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】です。
例として、「社員の教育制度が充実している」という情報が自分のもとにある場合、「教育制度」はその頻度、質がわからず、教育制度が納得できるものなのか分かりません。また、制度としては存在していても実際に活用しているのかが分からない可能性もあり得るのです。
そのため、エピソードを聞いて曖昧な情報を確かなものにする必要があります。

②多角的な園の掘り下げ方
学生が就職先の気になるポイントとして給与や休暇についてなど様々ありますが、なんでも聞けば良いということではありません。直接質問をする以外にも知りたいことを知る方法はあります。そのため、まずは「なぜその質問をしたいのか」という内容の理由の整理が澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】になります。

③園を掘り下げた結果どう受け止めるか
②にあった「なぜそれを聞きたいのか?」「納得できる理由はあるのか?」を整理すれば、的確に質問できるだけでなく、どこを観察すれば良いのかがわかります。現場の数だけ、延長の数だけ、保育士の数だけ、自分の質問に対する答えは違ってきます。だからこそ、「ひとつの言葉」だけで判断せず、多角的な状況から見極めることが求められます。


最後に、林先生から貴重なお言葉をいただきました。
『「就活は、試験ではない」ということ、「対策は、技術ではない」ということ』

3年生は今回で林先生の講義は最後となりました。
就職活動が本格的に始まっていく中で、採用側の考え、面接の概要について深く学べた機会となったと思います。これから理想の就職先で採用されるように頑張っていきましょう。
記事担当 西塚麻衣