2019/01/12 保育士?幼稚園課程

保育キャリア形成

1月12日の実習指導Ⅰでは、4、5限の時間に2名の先生をお招きし、「保育キャリア形成」が行われました。4限は、社会福祉伸こう福祉会副理事長の林義仁先生より、5限は、社会福祉法人銀杏の会バンビの森保育園園長の壹岐美津子先生より、それぞれお話をしていただきました。

林先生には、“「自分のキャリアアンカー」から保育者を目指す意味を見つける”と題し、自分自身の価値観を整理するという内容で講義をしていただきました。

始めにパワーポイントを使って、「キャリアアンカー」について説明していただき、その後ポストイットを使用したワークやペアワークを行いました。

【キャリアアンカーについて】
キャリアアンカーとは、アメリカの心理学者エドガー?シャイン氏によって提唱されたキャリア理論の概念で、自分が「感激」できる、自分が「幸せ」だと思える、自分が「これだけは譲れない」という価値観などを指します。

【ポストイットを使用した、価値観を整理する活動】
① 全6項目あり、1つの質問に対し、10秒という制限時間の中で3つ以上頭に浮かんだことをポストイットに書いていく。
質問例: 自分の周りにいる人の特徴について、自分が継続してやっていること 等
② ポストイットに書いたものを、配布されたプリントに貼り、近い価値観でグルーピングしていく。
グルーピング例) 運動すること?ランニング?楽しい→体を動かすのが好き 等
③ グルーピングしたプリントを見せ合いながらのペアワーク。相手のプリントを見て、相手の価値観について何か、一緒に考える。
例)あなたは確かに○○な部分があるよね。○○なところ良いよね。等

最後に、まずは自分自身の価値観を知ることが大事だということ、価値観が違えば保育観も違い、譲れないキャリアアンカーを見つけられると、園選びがしやすくなるというお話もしていただきました。

今回の講義を通して、自分自身の価値観について考える良い機会になったことと思います。譲れないキャリアアンカーを見つけ、園選びなどに生かしていきましょう。

5限の時間では、壹岐先生に、事前に学生から挙げられた質問に対して、現場の様子や壹岐先生自身の体験を踏まえてお話をしていただきました。実際に質問した内容は以下の通りです。
Q保育者間の信頼関係について
先生たちにも得意なこと、苦手なことがあるから、先生たちの特性を知って利用しています。例えば、子どもから折り紙を教えてと言われた時、折り紙が苦手だった場合は「○○先生得意だよ!」と伝え、自分は他の得意なところで他の先生たちをサポートをしています。

Q地域との関わりについて
園では、散歩をよく行っています。地域のお店、お肉屋さんやパン屋さんに行ってお買い物をすることもあります。

Q保育現場の問題について
保護者の方の中には、子どもたちをただ遊ばせていると思っている方もいます。しかし、保育にはねらいや意図があり、それを踏まえて遊びを提供し、教育を行っている場所だということを伝え、発信していくことが必要であると考えています。

Q気になる子どもへの対応
一人ひとりの個性を大切にすることが澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】であります。子どもたちには一人ひとり良いところがたくさんあり、気になるところは捉え方次第で良いところになります。よって、ポジティブな言い方に変えることが大切となってきます。

Q保護者との信頼関係について
伝えることが少ない時のお話をどうするかが大切であり、子どもたちのこと以外のお話でも良いから、お天気のことや失敗談などの「プラス1の言葉がけ」が大切であります。その時に注意することは、指導のような伝え方にならないようにすることであります。

Q壹岐先生ご自身が、病院で勤務していたことで変化した保育観
病院に勤務している時に感じたことは、子どもたちが生きているだけでとても素晴らしいということであります。これらを先生方や保護者の方にも伝えるようにしています。

Q入所してすぐの保護者の対応
保護者の方も不安なことがたくさんあるから、その不安を引き出すプラス1の言葉がけが必要であります。例えば、登園時に保護者の方が離れると泣いてしまう子どもがいます。保護者の方は泣いてしまったと不安になるが、それは子どもが保護者とそうでない人の区別ができているということで、発達にはとても澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】な事であり、入所初日からスタートラインに立っていると伝え安心してもらえるように言葉がけをしていく必要であります。

最後に、壹岐先生は石井桃子さんの「大人になってからのあなたを支えるのは、子ども時代のあなたです」という言葉より、子ども時代はとても大切であり、その時に関わる保育者は澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】な役割を担っていると考えているということをお話されていました。



記事担当 天野未紗希 菅井あかり 千葉早姫