2018/12/20 保育士?幼稚園課程

保育実習指導Ⅰ

本日の保育実習指導Ⅰでは、保育所実習に向けての春季ボランティアの目標について、利根川智子先生からご講義いただきました。

授業の本題に入る前に、まず、環境プロジェクトの皆さんによる環境講座が行われました。年内最終回となった本日の環境講座では、保育室の環境に含まれている保育者の意図について考えていきました。

ある園の保育室には、絵本コーナー、おままごとコーナー、などのコーナーが構成されています。保育室内におけるこのコーナーの配置にはどういう保育者意図のもと、どういった配慮がなされているのでしょうか。
 
子どもが自発的に活動し、様々な経験を積んでいくことができるように配慮したり、保育室は暖かな親しみとくつろぎの場となるとともに、活き活きと活動できる場となるように配慮することが大切です。また、子どもの自己活動を充足したり、複数のあそびのねらいのバランスをとるためにも、保育室内のコーナー配置は澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】になります。

絵本コーナーは角の空間で落ち着いて絵本を読むことができるように、おままごとコーナーが、おもちゃを収納しているロッカーでコの字に囲われているのは、集中して遊ぶことができ、お家ごっこなどに遊びが発展するように、など子どもの姿を想像すると、どのように環境構成をしていけば良いのか考えることができます。だんだんと保育者の意図を考えられ始めてきた様子が2年生にも見られるようになってきました。この調子で頑張っていきましょう!


続いて、利根川智子先生から、「春季ボランティア学習の目標を考える」と題してご講義いただきました。

まず、実習やボランティアの目的について確認していきました。

?実習にむけて自分の実習目標と課題を設定する
?事前学習の内容や方向を焦点化する
?既習の学習の深化、以降の学習への意欲を高める
?参加?観察記録や、簡単な設定保育の実施により、省察の基礎を理解する
?自らの課題や適性等を自己洞察する

実習はただ学生だから行くものではありません。児童福祉施設とはなんでしょう。なぜその施設があるのでしょうか。その施設にはどのような職員が働いているのでしょうか。まずは、このようなことが頭に入っていなければ実習やボランティアで何を見て何を学び得るかがわからないままになってしまいます。

目標を設定するために、これまでに習ったことが土台となります。土台を固めるために、何を学んだら良いのかをしっかり理解しておくことが大切です。受け身の姿勢ではなく、何をして何を学びたいのか目的を持って現場にいくことが、学びを深めるためにとても必要になります。

ボランティアでは保育所の1日の流れ、保育士の動き、子どもたちはどのような活動をどのように行っているかを主に見ていくことができます。毎回の発達ミニレクチャーや環境プロジェクトの学びも、ボランティアで活かし学びを深めることができるのではないでしょうか。保育者の意図や発達や日々の子どもの姿など、どういう視点でなにをみるかを意識してボランティアに臨むことが大切です。ボランティアなどの実践を通して、子どもの姿を捉え、子どもの気持ちを理解する練習をしていきましょう。
 
最後に実習やボランティアに向けての目標の立て方を2点、利根川智子先生よりご教授いただきました。

まず1つ目に、積み上げ型という、中心にして学びたい目標を考え、それを達成するために3ステップ程に構成し組み立てていく目標の立て方があります。スモールステップで段階を踏みながら目標達成に向かうことができますね。
2つ目は、内容関連型といい、中心に学びたい課題を考え、目標に関連する事柄を積み上げていく方法です。内容が関連したものをまとめて、3つ程度の目標を作成し3つを達成すると大きな目標が達成されるといった目標の立て方があります。

寝坊しない、子どもとたくさん遊ぶ、援助の仕方を学ぶ、など当たり前のことや抽象的なことではなく、なんのためにどうするのかを具体的に書くことが望ましいです。「積極的」という言葉も使ってしまいそうになりますが、積極的に行うことは当たり前です。なにをどう頑張るのかを具体的に細かく考えてみましょう。

今回の授業を通して、保育に関する学びを振り返り、自分がなりたい保育者像を考える良い機会となったのではないでしょうか。ボランティア学習の目的、内容を踏まえ、どんなことを学ぶと実習やその先につながるかを冬休み中にじっくり考えてみましょう。

記事担当者:菊池海里