2018/06/11 保育士?幼稚園課程

2年生 保育実習指導Ⅰ

5月31日(木)5限の2年生実習指導は、「保育専門職の理解Ⅳ−保育者へのあゆみ(全2巻)」と題したビデオ視聴でした。

はじめに、「保育者のあゆみ第1巻 児童福祉施設の紹介 ?乳児院?児童養護施設?」を視聴しました。このビデオでは熊本市にある児童養護施設、乳児院の1日の流れ、そこで実習する学生の様子から、児童福祉施設の実際、役割、実習の具体的内容などについて学びました。

児童養護施設では18歳までの様々な年齢の子どもが生活しています。母親、父親の役割は施設の職員がつとめるなど、子どもたちと施設職員が支え合うことで情緒的な関わり合いを大切に日々の支援を行っています。

熊本市にある児童養護施設で行われていた具体的な実習内容としては、

① 子どもが起床する際「〇〇くん、朝だよ。起きようね。」等の言葉がけを行ったり、カーテンを開けたりする。
② 児童は学校へ見送り、幼児は幼稚園、保育園へ見送る。
③ 廊下の雑巾がけを子どもたちと行う。
④ 子どもたちと一緒に楽しく食事を行う。
⑤ 洗濯物を取り込み、たたむ。
などが紹介されていました。どの場面においても、実習担当の職員を始めとする施設の職員から指導を受ける様子が見られました。

乳児院では、特定の職員が一人の子どもに対して継続的に関わることで、子どもと愛着関係を築くことを大切にしています。乳児院で生活する乳児は物心つく前に母親と離れるという大きな苦痛を体験しているので、特定の大人との深い人間関係、愛着関係を築くことが大切です。その方法として、食事、睡眠、排泄などの基本的な生活習慣を援助し、全ての体験が家庭と同じものになるようにしています。

熊本市にある乳児院で行われていた具体的な実習内容は、
①食事介助
②おむつ交換
③授乳
などの場面が紹介されていました。乳児院で生活する子どもたちは様々な理由で入所しているため、子どもたちが発するサインそれぞれ異なり、それを見逃さず対応することが求められます。

次に、「保育者のあゆみ第2巻 保育実習の実際 ~保育所~」を視聴しました。このビデオでは、とある保育所での実際の実習内容について紹介されていました。

保育所での実習が始まる前までに、実習を充実したものにするため、まず目標を立てます。

そして、オリエンテーションが行われます。オリエンテーションでは、実習中のスケジュールや、保育所の概要を確認します。オリエンテーションでは第一印象が決まるので、身だしなみや礼儀に気を付ける必要があります。

そしていよいよ実習がスタートします。実習でははじめに観察実習が行われます。観察実習では子どもたちの1日の流れを把握したり、保育者の子どもたちへの関わりの様子から要点を学んだりします。子どもたちと関わる際は、子どもたちが何故その行動をするのか、何が背景にあるのかを考えて関わることが求められます。

続いて責任実習が行われます。ビデオの中の実習生は自身が考えた主活動「新聞紙で遊ぼう」という活動を行っていました。責任実習では自分が担任保育士のように子どもたちの活動を考え、実践します。その反省も行われ、園長、責任実習を行ったクラスの担任保育士、実習担当の保育士などが同席して実習生とともに活動を振り返ります。

第1巻、第2巻を通して、実習担当の先生がおっしゃっていた実習において大切なことは、

①自分が保育者になるという自覚を持って実習に臨むこと。
そのためには目標を事前に定めることが大切です。日数をこなせばいいという気持ちで実習に臨むことは望ましいことではありません。

②心も体も健康な状態で実習に臨むこと。
実習を受け入れてくださる施設?保育所では、大切な子どもと実習生を関わらせ、実習をする学生の深い学びを提供しています。心身の不健康は子どもにとってマイナスな影響を与えてしまうことになるので注意する必要があります。

③実習では学校で学んだ理論と保育現場での実践とをリンケージ(結合)させること。
実習では、今まで得てきた知識が、実際の保育現場でどのように活用?応用されているかを学びます。実際子どもたちの生活リズム、遊び、環境構成などはどのように行われているかを主体的に学んでいきましょう。

今回のビデオ視聴を通して、児童福祉施設の実際、役割、実習について、保育所での実習について学ぶことができました。2年生は保育実習Ⅰ(施設)まで約1年を切っています。授業の最後に高野先生から「実習まであと1年しかないと考えるか、まだ1年もあると考えるかで全然違ってくる。ボランティアなど、自分で現場に足を運ぶということもしてほしい。」と言うお話がありました。先生からのお話があったように、あと1年をどう過ごすか、一人一人よく考えて行動していきましょう。

記事担当:成ケ澤咲希、沼田真由