2018/04/13 保育士?幼稚園課程

4年生 教育実習(幼?小)の事前事後指導

4月13日の5限目には、今年度の第1回目となる幼稚園課程の4年生対象の実習指導「教育実習(幼?小)の事前事後指導」の授業が行われました。本日は、和田明人先生から、『TFU保育?就活の要訣』と題してご講義いただきました。

保育の就活を行うにあたってよく問われる【保育観】は必ず確立すべきなのでしょうか。未だ自分がどんな保育をしていきたいか、理想の保育観が確立していない人が多い中、和田先生は「保育観は今なくて当たり前。悩む必要はありません。自分の保育観を見つけていくために就活を行っていくのです」とお話してくださいました。

自分が就職したい園を見つけた時、その園の保育が自分の理想とする保育であり、自分の保育観にたどり着くことができます。保育の就活は保育観を確立していくプロセスとなり、そのために文献調査や、実際に保育参画を行いながら学んでいくのです。保育の就活は学びそのものです。就活において「自分だけのキャリアアンカーを見つけよう」とよく言われます。アンカーとは船の碇のことであり、風が吹いても倒れず揺らがないような保育という仕事への信念を見つけることが、就職においてとても澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】になるのです。

そして、就活は恋愛と同じです。自分が求めるだけでなく、相手にも求められて、はじめて就職が成り立ちます。自分が相手に求められるような資質や力量が無ければ相思相愛にはならないでしょう。自分の就職したい場所を選ぶ時も、うわべだけの情報や、自分のステレオタイプ、固定概念で選ぶのではなく、その情報の中にじっくり入って、じっくり自分の感性を働かせて選択することが大切になります。保育園か幼稚園か、公立か私立か、関東か東北か、各々希望する就職先の条件はあるなかでも、短絡的に決めつけることの無いよう、じっくりと吟味していくことが大切だとお話しくださいました。


具体的に、就活を行う際は、

①就職説明会見学だけの決定
②聞こえの良いキャッチフレーズ
③「~に力を入れています」ということさらにウリや差別化の協調
④科学的根拠に乏しい発達観?保育メソッド
⑤大学内教員からの直接斡旋?推薦

この5つ特をに気を付けましょう。表面上の情報で、聞こえが良くても、自分にとって本当に良い就職先であるとは限りません。批判的思考力と専門的知識が就活を行っていくうえでは欠かせないものになります。

また、保育就活のプロセスには4つの段階があります。

第Ⅰ段階 アセスメントフェーズ
求人票、就職説明会、口コミ、文献などで情報を収集します。

第Ⅱ段階 参入フェーズ
現場に突撃し、単なる見学をするのではなく、研究テーマを明確にして、できるだけ長い期間保育参画をして現場になじみます。

第Ⅲ段階 評価フェーズ
現場の保育の質や中身を評価します。いかに深いところまで聞き出すか、得た事実を自分の保育専門知識を活かして、どう分析するかが大切です。

第Ⅳ段階 求愛フェーズ
履歴書など、就職したい園に自分の求職の意思表示をします。愛情の深さの分だけ幸せは返ってきます。

まず行動に移さない限り、何も始まりません。目的意識を焦点化することに時間をかけすぎず、目的意識を焦点化するために行動することが大切になります。これから、日常生活のすべてが就職に結びつくといっても過言ではありません。今回の講義を通して一人ひとりが、幸せな就職のために小さなことを積み重ねながら保育の学びを深めていこう、といった心構えができたのではないでしょうか。


発表を行う出稼ぎプロジェクト代表高橋美羽さんとメンバーの今野桃子さん
発表を行う出稼ぎプロジェクト代表高橋美羽さんとメンバーの今野桃子さん
和田先生の講義の後には、関東での就活を視野に入れ、早くも活動を行っている『出稼ぎプロジェクト』代表の教育学科4年、高橋美羽さんから、プロジェクトの活動報告や活動内容について、発表がありました。『出稼ぎプロジェクト』は、今年度から発足したプロジェクトであり、関東の保育園に行き、ボランティアではなくアルバイトとして園で働くことで、交通費や宿泊費を稼ぎながら園見学をする、といった活動を行っているプロジェクトです。

アルバイトとして園の仕事に携わることで、保育の仕事の責任の重みを感じながら働くことができ、また、実際、宿泊費や交通費以上の収入も期待できる就活プロジェクトとなっています。経済的に難しい関東での就活が、このプロジェクトでの活動を通して、今後大きく発展していくのではないでしょうか。

4年生のみなさん、就職に向けて、今からより積極的に行動していきましょう。

記事担当 菊池海里