2018/03/16 保育士?幼稚園課程

奄美大島開運酒造を見学/奄美大島フィールドスタディー

奄美大島開運酒造

奄美大島フィールドスタディー5日目となる3月16日の午前中は、黒糖焼酎『れんと』を製造している『奄美大島開運酒造』の工場を見学させていただきました!

工場の中は、大きなタンクがいくつも並び、中に入った瞬間、お酒の良い香りが鼻をつきました。れんとは黒糖が使われている焼酎で、約3500本分のお酒のなかに黒糖1トン分が使われます。黒糖と聞くと甘いお酒なのかな、と思っていましたが、蒸留していくことで糖分が0になり、黒糖の甘さはなくなるそうです。

蒸留したお酒を熟成する場所では、何故かクラシックが流れていました。これは音楽熟成法という方法で、お酒に音楽を聞かせながら音楽の振動を与えることで、香りの良いまろやかで美味しいお酒でき上がるそうです。クラシックの音で育てられる、この『れんと』というお酒の名前は、イタリアの音楽用語から名付けたそうですよ!

音楽は様々な振動を与えられるクラシックが一番効果的で、クラシックのCDは240枚も用意されているとのこと!お酒の入ってあるタンクには振動を伝える機会が貼り付けられており、タンクを触ってみると振動を感じることができました。

『れんと』は1日に約2000本(1本あたり750ml)製造されます。ビンの他にもパックタイプのものも製造されてありました。出荷作業としてビンに傷がないか、異物が混入していないかをしっかりチェックしていました。『れんと』を製造するにあたって、1つ1つの工程がとても丁寧に行われていました。

『れんと』のほかにも『紅さんご』というお酒も作られていました。れんとに負けず『紅さんご』も売上が伸びているそうです。『紅さんご』はおよそ3~10年というとても長い期間熟成します。長いものでなんと平成11年から熟成されているお酒もありました!熟成されている樽ごと味が違うそうで、美味しさを求めて色々な樽の紅さんごをブレンドし、無駄なものを混ぜることなく作られているそうです。工場長が、長年研究に研究を重ねて培われたお酒の味を見極める舌によって、どの樽のお酒とお酒をブレンドするのかが決められ、美味しい紅さんごができ上がるのだそうです。
『れんと』など、この工場で作られているお酒は国内だけでなく、海外へも1ヶ月に15万本も輸出されていて、黒糖焼酎は今後どんどん広まっていくように思われました。
工場見学のあとはお酒の試飲をさせていただきました。奄美名物のたんかんの風味がする焼酎やにんにくを入れた健康的な焼酎など、様々な種類の焼酎をいただきました。どのお酒もそれぞれ違った味があり、色々な味のお酒を楽しむことができ、どれもとても美味しかったです!

宇検村の方々は『れんと』がとても大好きだそうで、宇検村(人口約2000人)だけで1ヶ月で5万本も飲んでしまうそうです。
『れんと』は本当に飲みやすく、焼酎が少し苦手なわたしでもとても美味しく飲むことができました。島の人達に愛され、切にされているお酒を作る過程まで知ることができ、大変貴重な経験をさせていただきました。工場の案内をしてくださったおだぎりさんも、れんとや工場の説明、また息子さんのお話など、とても楽しそうに愛の溢れるお話をしてくださいました。短い時間でしたがとても楽しい時間を過ごすことができました。
奄美大島開運酒造のみなさん、本当にありがとうございました!

記事担当者:菊池海里