2018/03/13 保育士?幼稚園課程

阿室保育所を訪問/奄美大島フィールドスタディー

阿室保育所

3月13日、奄美大島フィールドスタディー2日目は、阿室保育所に行って参りました!阿室保育所は、奄美大島の平田地区にあるへき地保育所です。
みなさんは、へき地保育所をご存じでしょうか?認可保育所の設置が困難な地域に設置される保育施設のことをへき地保育所といいます。平田地区では子どもがとても少ないため、へき地保育所で保育を行っています。阿室保育所には年長児3名、年中児3名、年少児3名在園しており、この日は8名登園していました。

バス停を降りると、すぐそこから子どもたちの声が!学生2名を見ると、「あ~そ~ぼ!あ~そ~ぼ!あ~そ~ぼ!あ~そ~ぼ!」と、歌いながら遊んでくれるのを待ってくれていました。知らない学生に対してもすぐに遊ぼうと誘ってくれる子どもたちの素直さや優しさで、とても嬉しい気持ちになりました!

外に出てみると、なんと園舎のすぐ隣は一面の海!安全面の配慮のために海に入ることはできないそうなので、一緒に砂浜で鬼ごっこをしました。
走り慣れていない砂浜の感触に四苦八苦しましたが、雄大な自然を感じながらの鬼ごっこはとても気持ちがよかったです!
この日は、衛生士さんを招いた歯磨き教室の日でした。子どもたちも衛生士さんも慣れた様子で歯磨きの練習や口の体操を行っていました。歯磨き教室は定期的に行われているようです。子どもたちの歯の健康を保つために、力を入れて取り組んでいるようでした。

最後に、衛生士さんが子どもたち一人ひとりの歯をチェックしていました。衛生士さんは子どもの歯の状態をよく把握していました。以前歯磨き教室でチェックした時の歯の状態と比較をしながら、虫歯、歯の生え変わりの状態、磨き残しやすい歯の箇所などを、保育者と衛生士の間で連携しながら丁寧に共有を行い、保護者に伝えるそうです。衛生士さんは子どものことをよく把握しており、また子どもたちも衛生士さんと仲が良く、信頼関係が形成されている様子が伝わってきました。衛生士さんが子どもの歯を見る様子は、まるで家族が子どもの歯を見てあげているような様子で、村の方々同士の距離の近さを感じました。
お昼には、子どもたちと一緒にお弁当を食べました。へき地保育所では、給食が出ません。子ども達は、家族に作ってもらったお弁当をおいしそうに食べていました。中にはいとこ同士の子どももおり、仲良くデザートを分け合う様子も見られました。在園児が少ないので、保育所にいる子どもたち全員同じテーブルで、同じ話題についておしゃべりすることも新鮮に感じました!

楽しい時間はあっという間。年少児、年中児は午睡、年長児は自由遊びの時間に、お別れをしなければならない時間になりました…。年少児、年中児は、お別れの挨拶としてぎゅーっとハグをしてくれました!年長児は、一緒に海で遊んだ時に撮った写真をプレゼントしてくれました!驚きと嬉しさで涙が…。バスが見えなくなるまで手を振ってくれた保育士さん、子どもたちのことは一生、ずっと忘れられないと思います!

阿室保育所を見学させていただいて、島の子ども達は雄大な自然のすぐ隣で育っていき、そのような美しい自然と共に生活することで、自然を大切にしようとする心も育まれるのではないかと思いました。また、8名という少ない人数のため、家庭のような雰囲気の中で、一人ひとりに目が行き届いた保育がなされていると感じました。保育者に見守られている安心感からか、子どもたちも落ち着いていて、いざこざになる前に話し合いをしたり、落ち着いて保育者の話を聞いたりすることができていました。本当にわずかで短い時間でしたが、私たちを温かく迎え入れてくださった保育士の方々、積極的に関わりを求めてくれ、島のことをたくさん教えてくれた元気いっぱいの子どもたちのおかげで、とても充実した時間を過ごすことができました!

阿室保育所のみなさん、本当にありがとうございました!

記事担当者:小松咲永