2022/02/15 教育学科

【学科報告】中等教育専攻英語科コース 初年次の学びを振り返る

留学生との共修授業(異文化理解)
留学生との共修授業(異文化理解)
2021年度4月から新設された教育学科中等教育専攻英語科コースがスタートしました。このコースの特色は、大きく3つあります。第一に、1年次後期から専門科目の受講が始まり、3年次に教育実習を行う段階では英語教育に関する専門的な知識や実践的な技能が身についていることを目指していることです。第二に、グローバル化した世界で求められる異文化間コミュニケーション能力を高めるために、海外研修が必修となっていることです。そして第三に、本学の特徴でもある特別支援教育の必修科目を通じて、教育的支援を必要とする生徒だけでなく、生徒一人ひとりの個性に応じた丁寧な指導方法や教材開発についても学べることです。

ここでは、英語科コースの初年次の様子を、開講された4つの専門科目での活動を基に振り返ります。いずれも少人数で、学生の主体性と協働性を育むアクティブラーニングを取り入れた授業となっています。

「異文化理解Ⅰ」では、社会のグローバル化?多様化が進む中、改めて文化とは何か、異文化コミュニケーションの目的とは、日本における文化の多様性の現状と課題、日英対照文化論と英語教育への影響などについて意見交換をしながら実践的に学びました。コロナ禍の影響で留学生が減少したため国際ゼミとの共修はなりませんでしたが、日本語の授業に参加して留学生と交流することができました。

「英語科教育法(概論)」では、クラスルーム?イングリッシュ、小中高の学習指導要領、第二言語習得理論を中心に学びました。2020年度からは小学校で外国語が教科となり、中学校?高校の英語教員も小学校での英語教育について知ることが大事になります。授業では小学校で使う絵カードや絵本を使用したミニ授業にも挑戦しました。

「英語学概論」では、英語という言語に関する幅広い知識を修得することを目的として、英語の歴史(英語史)、語の仕組み(形態論)、文の仕組み(統語論)、音声の仕組み(音声学)について学びました。日本語との類似点?相違点を意識しながら、英語の性質を様々な観点から考察し、英語という言語への理解を深めました。

「英語文学Ⅰ」では、古英語の時代から20世紀に至るまでのイギリス文学史について扱い、時代の背景とともに代表的な作家?作品について学んでいきました。その中から各自一作品を取り上げて読書?文献調査をし、授業終盤には課題発表「英語文学に自ら親しもう!」でプレゼンテーションを行いました。
絵本を使った授業(英語科教育法)
絵本を使った授業(英語科教育法)
テ?ィケンス?『クリスマス?キャロル』に「福祉の心」を学ふ?(英語文学Ⅰ)
テ?ィケンス?『クリスマス?キャロル』に「福祉の心」を学ふ?(英語文学Ⅰ)
学生たちはこの2月には所属する「リエゾンゼミⅡ(専門基礎演習)」を決定し、英語学や英語文学、英語教育など、それぞれの興味?関心に沿った研究を行いながら、英語教員となるための能力?資質を向上させていくことになります。2年次後期からは、中学校の現職の先生方のご協力の下、3年次の教育実習に向けた準備が始まります。また、必修となっている海外研修は、3年次に上がる前に行われる予定です。3年次には、英語の専門科目のみならず、特別支援教育に関する学びも多くなっていきます。4年次で受験する教員採用試験までに学生たちがどのように成長していくのか、教員一同、非常に楽しみにしています。

高校生の皆さん
教育学科中等教育専攻英語科コースで、特別支援教育にも通じた英語教員を目指して、あなたも一緒に学んでみませんか。

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