2024/06/26 教育学科

【教育学科】教員インタビュー 石原直教授(算数科教育担当:教育学部長)

小学校教員をしていましたが,どのような経験をしてきましたか?

初任は2年生でした。その学校は通信票とは別に、具体的な学習評価の表を配布する学校でした。はじめてだったので、この評価表と通信票の評価項目の順序が逆だったことに気がつかずに渡してしまい、保護者の方から問い合わせが殺到し、大失敗をしましたが、保護者の方たちは優しく、逆に慰められました。野外活動や修学旅行も普段と違う子どもたちの姿を見ることができ、どの子どもにも良いところは必ずあるということを知りました。

20数年後教育委員会に入り、指導主事として仙台市立の小?中学校へ授業などの指導に行くという経験をしました。3年間で数百の授業を担当しましたが、このときの経験が今に生きています。

校長になったときは、朝校門に立つことと休み時間校庭で子どもと遊ぶことを日課としました。子どもと直接話せる貴重な機会となりました。

新しい発見と小さなうれしいことが重なっていく日々でした。これらの経験から、子どもたちには正直に本気で向かい合っていかなければならないということを学びました。

大学での指導で心がけていることについて教えてください。

 「可能性を信じる」ということです。人は誰しも苦手なことや失敗をします。自分の頭で考え、自分で行動してみることを繰り返すことで、経験値が増え、豊かになっていきます。「今」がだめで終わりではなく、経験し、挑戦していくことでできることが増えていきます。それによって、できなかったことができるようになり、可能性も広がっていくものと考えています。教員は一人ひとりの可能性を信じ、その学生さんに適した指導や支援が大切だと考えています。

高校生のみなさんに今のうちにやってほしいことは何でしょうか?

「ものや人とかかわる経験を増やす」ことです。ひとりで考えられることやできることはほんの少しです。ものに触れることで知識やできることが増え、多くの人とかかわることでネットワークができます。教育は人とかかわる仕事です。たくさんの経験が必ず生きてくると考えます。 

高校生のみなさんに、大学でどのようなことを学んで欲しいと思いますか?

「教育は未来を創る」ということです。みなさんが教えた子どもたちが社会人となり、世界を動かしていきます。どんな未来を創っていくのかは、その人たちにかかっています。「互いが尊重され、認め合うことのできる社会」を実現できる社会を創るための教育はどうあれば良いのかを学んで欲しいと思います。 

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