2019/09/19 福祉心理学科

【研究】「かわいい」の心理学 / 日本心理学会第83回大会シンポジウム

2019年6月に刊行された「かわいい」研究の最前線が学べる本
2019年9月11日から13日に日本心理学会第83回大会が行われました。日本心理学会は、全国規模の心理学の総合学会では、最も歴史のある学会です(学会HPより)。今年度は、立命館大学大阪いばらきキャンパスで開催され、数多くの招待講演やシンポジウム、小講演、チュートリアル?ワークショップなどが行われました。この記事では、本学科の教員も研究発表を行ったシンポジウム『「かわいい」の心理学』について紹介します。

「かわいい」は、日常生活で頻繁に使われる言葉ですが、その実態はあまり理解されていません。企画代表者の入戸野 宏教授(大阪大学)によると、「かわいい」の心理学?行動科学的な研究は、コンラート?ローレンツによるベビースキーマの提案にさかのぼり、また近年は再び cuteness に対する関心が高まりつつあるそうです。入戸野先生は、英語の「cute」と日本語の「かわいい」にはニュアンスの違いがあると指摘しています。また、「かわいい」を「接近動機づけを伴う社会的なポジティブ感情」と捉え、対象の属性である「かわいさ(cuteness)」と「かわいい」感情とを区別する理論を提唱しています。

シンポジウムでは、これまでの「かわいい」研究の流れを概観するとともに,感性情報学(「かわいい」を作る)、社会心理学(「かわいい」を分解する)、臨床心理学(「かわいい」で瞑想する)の3つの視点から,最新の知見が紹介されました。なお、一連の研究は入戸野教授のもと、科研費(基盤研究B 課題番号17H02651)を得て行われています。

企画代表者?司会者
 入戸野 宏 大阪大学
話題提供者
 小森 政嗣 大阪電気通信大学 感性情報学:「かわいい」を作る
 吉田 綾乃 澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】   社会心理学:「かわいい」を分解する
 金井 嘉宏 東北学院大学   臨床心理学:「かわいい」で瞑想する
指定討論者
 浦 光博 追手門学院大学

福祉心理学科では、研究室ごとにさまざまな研究を行っています。ぜひ、オフィスアワーなどを利用して研究室を訪問し、研究についてお話を聞いてみてください。
 

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