2025/12/03 福祉心理学科

【学び】芸術を通して“多様な価値観を理解する力”を育む — 「芹沢銈介美術工芸館」を訪問 / リエゾンゼミⅠ

福祉心理学科のリエゾンゼミⅠ?38組(担当:中村?飯嶋)は11月19日に、41組(担当:吉田?鎌田)は12月3日に、学内にある「芹沢銈介美術工芸館」(以下、工芸館)の見学を行いました。

工芸館では現在、学園創立150周年記念企画「荘厳の世界 芹沢銈介-仏教主題より-」が開催されています。学生たちは、より深く鑑賞できるよう用意されたワークシートを活用しながら、釈迦如来像や釈迦十大弟子をテーマにした作品群、常設展示の型絵染作品など、芹沢銈介の豊かな仏教芸術の世界に触れました。

芸術に触れることは、多様な価値観を理解する第一歩

心理実践力を育むうえで、異なる文化や価値観への理解は欠かせません。美術や工芸に触れる体験は、作品に込められた背景や作家の視点を想像することで、ものの見方を広げ、多様な感性を育む貴重な機会となります。

作品を前に立ち止まり、色やかたちの意味を考える学生の姿からは、多様な他者を理解するための“心の準備”が育まれている様子がうかがえました。


型絵染のしおり作成ワークショップで「つくる楽しさ」を体験

見学後には、型絵染によるしおり作成のワークショップにも参加しました。

顔料を使った色付けに初めて挑戦する学生も多く、戸惑いながらも、楽しさと集中が同居する時間となりました。思い思いの色を重ねながら世界にひとつだけのしおりを仕上げていく過程は、創作の喜びを実感する豊かな経験となりました。

こうした芸術体験は、自己表現を広げるだけでなく、創作に没頭する時間を通して心の落ち着きや充実感をもたらし、学生のウェルビーイング向上にもつながっています。

 

芸術を身近に感じ、日常の中で“立ち止まる場”として

今回の体験を通して、多くの学生が工芸館を「作品を鑑賞する場」としてだけでなく、学内で気持ちを切り替え、心を整える場として捉えるようになった様子が見られました。

大学での学びは、教室内にとどまりません。福祉心理学科では、芸術や文化に触れながら多様な価値観を理解し、自分の内面を豊かにしていくことを、心理実践力を育てるうえで澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】な学修プロセスと考えています。

学生の声

『私は、元々美術品や美術館が好きだったので大学の美術工芸館に興味がありました。芹沢銈介先生の作品は見たことのある親近感を感じるものから、圧倒されてしまうぐらいの存在感を放つものまでたくさんの作品がありました。私は服や服飾が好きなのですが、芹沢先生の作品のデザイン性や色使いなどに刺激を受け、このようなデザインも素敵だなと思うことができました。また行きたいと思える場所で、学びもある空間でした。』

『初めて美術館を利用しましたが、とても楽しかったです。芹沢先生に対する知識や染物、美術品に関する造詣が浅くても、「この絵が好みだ」、「屛風に書かれている虫は何だろう」、「この漢字はなんて書いてあるのか」など友達と一緒に楽しむことができました。また、配色や細かな模様を見たままのデザインとして、ワクワクしながら鑑賞することができました。色付けのワークショップでは自分好みの素敵なしおりが作れたし、グッズショップには時期的に展示されていなかった作品のカードもあって、最後まで楽しかったです。次回は、一つひとつをもっとゆっくり鑑賞したいと思います。』

※感想は抜粋です