2025/03/25 福祉心理学科

【研究】ギャンブル行動特性における焦点的な注意のピークと側性バイアス:アイトラッキングを用いた調査 / 重宗弥生准教授

澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】福祉心理学科の重宗弥生准教授と中央大学の緑川晶教授の共著論文「Focal attention peaks and laterality bias in problem gamblers: an eye-tracking investigation」が『Cognitive Neurodynamics』に掲載されました。

ギャンブル障害は、社会的あるいは経済的な問題を伴うにもかかわらず、問題のあるギャンブル行動をし続けて止められない状態として定義されています。ギャンブル行動特性が強い人はギャンブルに関連した刺激に対して高い注意バイアスを示すことが知られていましたが、実際のギャンブル中の注意についてはまだ十分に解明されていませんでした。

本研究では、ギャンブル行動特性の程度を調べるサウスオークス?ギャンブリング?スクリーン(SOGS)尺度の得点に基づいて選ばれた高ギャンブル群22名と低ギャンブル群22名を対象に、ギャンブルに関連しない中立的な画像ペアを用いたギャンブル課題中の視覚的注意の分布について調査をしました。参加者はディスプレイの左右に表示される画像から一つを選択し、その結果に応じて報酬または罰を受ける課題を行いました。課題中の視線の位置アイトラッカーを用いて計測しました。


 

その結果、高ギャンブル群は選択肢を判断している最中に右側の刺激の中心部に注意を集中させ、低ギャンブル群は結果のフィードバック時には低ギャンブル群において左側の周辺部により高い注意を向けることが明らかとなりました。また、高ギャンブル群は両方の場面で低ギャンブル群よりも強い右側への注意バイアスを示し、尺度では高い報酬感受性得点や刺激探求得点を示していました。
本研究はギャンブルに関連しない中立的な刺激を用いた場合でも、ギャンブル行動特性によって視覚的注意の分布が異なることを明らかにしました。この結果は、ギャンブル行動特性が高い人々は情報処理が異なっている可能性や、ドーパミン分布の大脳半球間の不均衡を反映している可能性を示唆しており、ギャンブル関連問題の早期発見や介入戦略の開発に貢献することが期待されます。

重宗准教授は以前の研究(Neuropsychologia, 2022)でパーキンソン病患者の選択肢への損失回避の脳内メカニズムを解明しており、ドーパミン神経系の機能不全が動機付けや意思決定プロセスに与える影響について一貫した研究を継続しています。これら一連の研究による人の欲求に基づく行動メカニズムの解明は、人間行動の根本原理の理解につながることが期待されます。

本研究は競輪とオートレースの補助事業の助成を受けて実施しました。