2025/01/16 福祉心理学科

【学び】外部講師を招いた特別演習を実施 / 犯罪心理学ゼミ

福祉心理学科では、理論知と実践知を融合した『心理実践力』を身につけた学生の育成に取り組んでいます。

半澤利一准教授(犯罪心理学)のゼミでは、仙台駅東口キャンパスに現役の主任家庭裁判所調査官をお招きし、2024年7月26日午後6時から「夜ゼミⅦ~家裁調査官のまなざし」と題した特別演習を行っていただきました。

今回、3回目となる家裁調査官によるご講義においては、特に少年事件審理における家裁調査官独自の視点や調査の意義などを講義していただき、モデル事例に基づいた討議と解説を通じて、少年理解の方法や家族に対する働きかけなど専門的な方法を教えていただきました。この学修を踏まえて、同年9月25日、仙台家庭裁判所を訪ねて少年審判廷や調査室、調停室、児童室(プレイルーム)など庁舎内を見学し、若手の家庭裁判所調査官から離婚調停における子の調査についてのご講義を受けました。

受講生の感想

『グループ内で様々な意見を共有しながら事例検討を行ったことで自分には無かった視点を得ることが出来ました。様々な情報から少年の特性や置かれている環境等を推察しましたが、関係ないと思い込んでいた情報からも澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】な手がかりに繋がることを知り、自分はまだまだ勉強不足だと改めて感じました。今より更に心理学や少年の発達等について学んで知識を蓄え、さらに深く検討できるようになりたいと思いました。』

『夜ゼミの後に別の集中講義があり、その講義内でも事例検討のようなことをしたのですが、夜ゼミを受けた以前よりも、事例についてどんな情報を調べる必要があるか、どんなことが推察できるかをより多く検討することが出来るようになりました。』

『非行少年の裏には少年を取り巻く多くの事情があるのだと改めて学ぶことができました。少年が非行を行った理由は見えている部分だけでなく、見えていない部分にも焦点を当てることでより深く少年を知ることができるようになるのだと改めて考えることができました。また、様々な観点や視点から見ることによって少年についてより理解を深めることができるのだと思いました。討議の中で様々な意見が出たことによってより少年について考える視点を持つことができました。』
 
『今回の事例について、私は少年の幼少期の愛着形成や家庭の問題にばかり注目してしまっていて、感情コントロールの困難さや知的能力の未熟さというような本人の特性にまで目を向けられていなかったことに気づきました。ある側面から偏った見方をするのではなく、あらゆる面から少年と向き合えるような柔軟な考え方も必要なのだと感じました。つい少年の悪い面を正そうとしてしまいがちだけれど、良い面を引き出す働きかけを行うことも澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】だと改めて考えました。今回のお話を今後の学びにも活かしていきたいです。』

『少年の中には自分の感情や状況を説明することが難しい子もいると思います。そのような時に調査官が一緒に整理してくれることで、心強い存在になっているのではないかと思いました。非行少年の中には、自分の味方は誰もいないと思っていたり、根底に劣等感や挫折感を抱えている子が多いことをゼミで学びました。そのような考えが固定化されてしまっている少年に対して、どう手を差し伸べていくのかはすごく悩むことだろうと思います。人の心は簡単に変わるものではなく、時間をかけて変化するものだからこそ仕事の中で葛藤も生まれると思います。しかし、その分少年やその家族が前向きになってくれた時の喜びは大きいのだろうと思いました。実際に調査官として様々なケースと向き合ってきた調査官のお話を聞けて、大学生としてとても勉強になりました。』

※感想は抜粋です。



 

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