2022/02/25 社会福祉学科

菅原里江ゼミの紹介

『社会で起きている出来事を多様な視点で捉えて分析し,生活と結び付け考察する』をテーマとして,社会福祉,ソーシャルワーク活動,生活問題の背景にある社会問題に着目します。「何となく疑問に思っていること」「常識として認識されているけれども納得できないこと」「そうだと思いこんでいること」など身の回りの社会生活にある「なぜ」を追求しています。

ゼミの特色

菅原里江准教授
菅原里江 准教授

菅原ゼミでは,さまざまな福祉課題,生活課題について,一つの答えを出すのではなく,状況に応じて「応える」力を意識した活動を行っています。

社会福祉領域は,現代社会と同様,「VUCAの時代(※)」です。先のことは誰にもわかりません。それでも,わからない中で様々な想定をして,個々の福祉,社会の福祉を考えて活動しています。

変化に対応した行動ができるよう,社会や福祉への問いを持ち,自ら検証し,応えるために必要なスキルを段階的に身につけるゼミ活動を行っています。

※VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性) 頭文字を取った造語

 

 

ゼミの内容

写真1  映画を題材として,社会問題について考察した2年次ゼミの資料
写真1  映画を題材として,社会問題について考察した2年次ゼミの資料
 『社会で起きている出来事を多様な視点で捉えて分析し,生活と結び付け考察する』をテーマとして,社会福祉,ソーシャルワーク活動,生活問題の背景にある社会問題に着目します。「何となく疑問に思っていること」「常識として認識されているけれども納得できないこと」「そうだと思いこんでいること」など身の回りの社会生活にある「なぜ」を追求しています。

社会福祉学において、人びとが生活する「社会」、「社会」と「人」とのつながりを理解することは欠かせません。なぜなら、生きる時代の社会問題、社会現象は、人びとの生活に密接に結びつき、大きく影響を与えるからです。

2年生では,仙台スピーカーズビューロー(※)当事者の方との交流,文献や映画の考察を通して,福祉の理念やその背景を考察します。
【写真1,2】

3年生では,2年生の内容に加え地域での調査などを通して,生活に着目します。 【写真3】

4年生では,2年間の内容をもとに,自らがゼミ運営をして,ゼミ論文を作成していきます。

※仙台スピーカーズビューロー:精神障がい者への偏見や差別を是正するために,当事者が講演を行う当事者活動。澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】内に活動拠点があります。


写真2  仙台スピーカーズビューロー当事者との交流の様子
写真2 仙台スピーカーズビューロー当事者との交流の様子
写真3 山形県上山市社会福祉協議会との協働による地域診断調査の様子
写真3 山形県上山市社会福祉協議会との協働による地域診断調査の様子

ゼミ生の声

「2~4年のリエゾンゼミで自分の成長ポイントについて」
私にとっての3年間のリエゾンゼミは、改めて自分と向き合うことができた時間だったと思います。2年生の時から個人での発表やグループでのプレゼンをおこなう機会が多くあり、福祉という題材を通して自分と他のゼミ生の考えを比較し、福祉に対する考えを見つめ直すきっかけになりました。発表から私自身が今、考えたことや伝えたいことは何か、率直な思いをレポートやプレゼンに起こすことで可視化することができ、より深く自分を知る有意義な時間であったと考えています。

「3年間のリエゾンゼミを通して」
リエゾン的に福祉の課題や理念の理解を身近な題材をもとに取り組むことで、「考える?分析する?伝える?まとめる」という力を培うことができ、自分の課題や成長を実感しながら、より深い学びが得られたと思います。4年次には、これらの力を発揮し、90分のゼミを教える側の立場になり運営したことが新鮮でした。グループワークを多く体験し、協働性の大切さを学び、福祉を担う人材に求められる力を身に付けることができました。
 

仙台スピーカーズビューローからのゼミの感想

菅原ゼミの学生さんが私達と一緒に一つのテーマに沿って対話やグループワークをしてくださった時に感じた事は、それぞれ個人が互いを尊重して学んでいるという事。一人一人が様々に意見を持ち、かつ協力して何かを得ようとする意欲を感じました。こちらも大変刺激を受けましたし、濃密な時間を過ごせたと思って感謝致しております。福祉を「生きた教材」から学ぼうとする皆さんの姿勢に、胸が熱くなりました。

学生さんの中に入りグループワークをさせて頂きとても勉強になりました。 
多くの学生さんは、発想が豊かではありますが、生きている年数が少ないこともあり、憐憫の情とか、悲哀などにはたどり着いていないこともしばしばあると思います。それゆえ、自分の発言で詰んでしまわない様、当事者の発言なども吸収し、これから生きていく上で役立ててほしいと思います。