2024/11/11 社会福祉学科

狩野俊介准教授が、地域活動として教育研究講演会「非行?アディクションの経験専門家の語りから学ぶ:包摂的なWell-being社会に向けて」を企画?開催

講演をする渡邊さん
講演をする渡邊さん
10月6日(日),澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】仙台駅東口キャンパスにて「非行?アディクションの経験専門家の語りから学ぶ:包摂的なWell-being社会に向けて」(宮城県精神保健福祉士協会との合同企画)というテーマで,講師に渡邊洋次郎さんを招聘し,支援に従事する専門職を対象に教育研究講演会を開催しました。講師の渡邊さんは,思春期の頃から薬物やアルコールの使用の問題を抱え,矯正施設へ更生のために入所したり,精神科病院へ治療のために入院したりすることを長期に繰り返す経験をしてきました。現在は,そうした自らの問題と距離を取りながら,高等学校卒業程度認定試験や介護福祉士国家試験に合格し,支援者として依存症者などのケアに従事している方です。

講演会には,19名の専門職(医師,心理士,ソーシャルワーカーなど)が参加されました。講演では,渡邊さんの生い立ちからこれまでの葛藤と回復の経過,薬物やアルコールを使用した背景やその当時の自らに対する考えや感情,薬物やアルコールと距離を取ろうと思えるようになった過程など,ご自身の経験を参加者と分かち合っていただきました。

講演会の様子
講演会の様子
 講演後は少人数のグループになり,非行?アディクションの経験による専門家である渡邊さんから経験の分かち合いを受けた体験を参加者同士で共有しました。渡邊さんには各グループの語りに耳を傾けていただき,その語りに対しても自らの経験から話をしてくださいました。

グループでの語りでは「支援者,支援される側と分けて考えることなく,どこかでアディクションを抱える人々と自分自身が共感しあえる悩みをもっていると感じた」 「支援において,本人に対して支援者が自身の常識にあてはめず,本人のいきづらさに耳を傾けることの澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】性を再認識した」 「対等でいること,互いに助け合える存在として実感できた時,アディクションという事柄に対して自分自身の存在が役に立てるのかなと思った」等の気づきが共有されていました。

今後も専門職団体と協力しながら,さまざまな機会を企画?開催し,地域で活動する専門職をサポートしつつ,分け隔たりがないつながり?ネットワークの構築を目指していきます。


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