2017/07/10 地域共創推進室

猛暑の中、七ヶ宿町学習田での活動

七ヶ宿町「地域と自然の共創を学ぶ」で水田管理?除草実習と?雪室?見学、?限界集落?稲子集落の視察を行いました

7月9日、七ヶ宿町において第3回「地域と自然の共創を学ぶ」を実施しました。食の生産フィールドのひとつである「横川地区学習田」では手作業による除草実習および水田管理の講義を行いました。受講者は「地域共創実学教育」の履修生18名と関川伸哉ゼミの学生12名です。

七ヶ宿町でも気温がゆうに30度を超え梅雨の時期とは思えないほどの猛暑の中、大粒の汗を流しながら約2時間、田んぼの草取りを行いました。講義では雑草が及ぼす悪影響とイネとの見分け方、取り除き方を学びました。

午後の町内視察では平成26年4月に完成した「雪室」を見学し、米やそば、野菜などが低温保存されている様子を見学しました。また山形、福島との県境近くに位置する限界集落(高齢化で社会的共同生活が困難となった集落)、「仙台藩山守足軽村」稲子集落の視察もしました。
午後は七ヶ宿町滑津地区、旬の市七ヶ宿の敷地内にある町の施設「雪室」を見学しました。「雪室」は雪の冷気(雪氷熱エネルギー)を利用して低温で農産物などを保存する施設です。一般的な冷蔵施設と比べると、電気を使わずに自然エネルギーである雪の冷気を利用するため環境にやさしく、夏の間も低温?高湿度に保たれ、冬でも凍結することがなく、農産物を新鮮な状態に保つことができるといった特徴があります。

雪室の内部は雪を貯蔵し野菜や果樹等を貯蔵する1階部分と、米やそばなどを貯蔵している2階部分に分かれています。1階は2~5℃、2階で約10度に保たれています。
「仙台藩山守足軽村 稲子」の看板が見えると高齢化率100%の超?限界集落、稲子集落の民家が見えてきます。七ヶ宿町南端の福島県境に位置するこの集落は、1681年に仙台藩が藩境警備のため、足軽10人を住まわせたのが稲子の始まりだそうです。

1960年代の人口は100人を超え小学校の分校もありましたが以後、急速にさびれ、1973年に閉校、1999年には14人まで人口が減りました。豪雪地帯にもかかわらず、町は人口減と費用対効果を理由に2011年12月より峠道の継続的な除雪をやめたため、冬になると町に住まいを移す二重生活を強いられています。

昨冬までは3世帯4人が住んでいましたが、現在は1世帯1人が住むだけになりました。限界を超えた山里が消えるのはもはや時間の問題なのでしょうか。
今年も無事3回の実習が終了しました。次回は9月30日に稲刈りを行う予定です。平年より暑い夏の予報が出されている今夏。豊作になることを祈っています。

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