(通信制?修士課程)
総合福祉学研究科 福祉心理学専攻

本学の通信制大学院は、ご自身の日々を大切にしながら、研究したい、スキルアップしたい
とお考えになっている方に学修しやすい環境を提供しています。

福祉心理学専攻では、様々な心理学領域の研究活動を通して、人間を理解し、支援する力を高めます。

研究科長のあいさつ

   総合福祉学研究科長 三浦 剛
 「実学を科学する」

 澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】の建学の精神は「行学一如」であり、大学院もこの精神に則って設置されています。社会福祉学や心理学は、人間や、人間と社会との関係を探求し、人々の幸せを寄与する、行と学を一体とした、いわゆる実学ということができます。
  
  このような学問は、いわゆる自然科学の領域の学問とは異なり、数字できれいに表すことのできない「art」の部分を多くもっています。私の研究領域も、ソーシャルワークという行為を、どれだけ客観的に数量化し評価できるかというものです。言い換えれば、「art」という「技」をどれだけ「science」、「ことば」にすることができるかですが、ある実践を、どれだけ「science」にできたとしても、必ず言い表せない部分は存在するし、言い表せたと思った部分にも、また「art」が生まれます。しかし、生活に困難のある人々、生き方に悩む人たちへの、効果的で普遍的な支援方法の研究は、どんなに難しくとも続けていかなくてはならないと思っています。
  
 2019年、国際、学際研究チームによるブラックホールの撮影成功は、アインシュタインの相対性理論を証明し、人類史上画期的な業績となりました。しかし、五千五百万光年離れた遠い宇宙での出来事は、私たち人類の生活にほとんど影響がないといわれています。一方、現実社会の抱える問題、その社会で生活する人々の抱える問題を解消するための私たちの研究もまた、相対性理論の証明と何ら変わらない価値のあるものだと思います。
 
 澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】大学院総合福祉学研究科で、相対性理論の証明と何ら変わらない価値のある「実学を科学にする」研究をしませんか。

専攻主任のあいさつ

      福祉心理学専攻主任 佐藤 俊人
「ウェルビーイングに貢献する」

 
   働きながら、また遠方から入学して、福祉心理学を研究し修士を取得することをめざす方のために、本学では通信制大学院を設置しています。

 学部で心理学を中心に研究したことがなくとも、教育、司法、医療、福祉など様々な現場で活躍している社会人の方が学び、対面スクーリングでは一人ひとりの分野を超えて情報を交換し合い、修了後も相互に影響し合うなど、通信制ならではの多職種連携が実現されています。

 カリキュラムは、一人ひとりの研究課題に十分に対応できるよう、心理学の様々な分野の科目が準備されており、実務経験も豊富な教員と一緒に実践的な心理的支援について考えていきます。

 臨床心理士、公認心理士の受験資格をとることはできませんが、みなさんが活躍している現場で、心理学的支援の考え方をどう応用するかを一緒に考え、より実践的にウェルビーイングに貢献することをめざしませんか?お待ちしております!

特色

心理的支援を必要としている人びとを援助できる人材を育成し、
あらゆる心理学領域の研究活動を通して、人間を理解し、支援する力を高めます!



?さまざまな心理学の領域について、文献研究や演習を通して心理学理論の理解と
  問題解決?研究の力を身につけます。

?発達支援、コミュニケーション、こころの健康、学校?家庭教育、問題行動の生起や改善、
  高齢者の心理等、幅広く学ぶことができます。

?心理的支援を必要としている人びとに対して、実践的に支援するための知識と技術、考え方の
  習得をめざします。


?学費の減免対象を拡大し、学び易さを追求しています。
 ※詳細は、学費のページをご参照ください。

開設授業科目一覧

主な担当教員

    • 佐藤 俊人

      佐藤 俊人さとう としひと

      専攻主任

      研究分野
      発達心理学/福祉心理学
      教員業績

      保健師、看護師、教諭、保育士、人事担当者などと連携した実務経験を踏まえ、心理学を広く人のウェルビーイングに応用する方略を検討しています。

      著書?論文

      『現代と未来をつなぐ実践的見地からの心理学 改訂版』八千代出版、2019 他

    • 加藤 伸司

      加藤 伸司かとう しんじ

      教授

      研究分野
      高齢者心理学/認知症ケア
      教員業績

      認知症ケアに係る諸問題(BPSD、家族支援、権利擁護、地域支援等)について調査研究事業、教材開発、研修企画の他、高齢者虐待防止に関する調査研究を行っています。

      著書 ? 論文

      『老年臨床心理学の可能性と課題』老年臨床心理学研究、2019 他

    • 吉田 綾乃

      吉田 綾乃よしだ あやの

      教授

      研究分野
      社会心理学
      教員業績

      対人コミュニケーションにおける情報処理過程とワーキングメモリキャパシティの関
      連について研究を行っています。

      著書 ? 論文

      The role of working memory capacity in out-group rejection after media exposure to terrorism threat.(The SPSP 20th Annual Meeting, 2019) 他

    • 武村 尊生

      武村 尊生たけむら たかうぶ

      准教授

      研究分野
      臨床心理学
      教員業績

      総合病院精神科や緩和医療の分野で高度専門職種として心理職が果たすべき役割について研究を行っています。

      著書 ? 論文

      『心理職から見たコミュニケーションと精神?心理的介入の実際:できていることとプラスワンポイント』日本運動器疼痛学会誌、2020 他

    • 中村 修

      中村 修なかむら おさむ

      准教授

      研究分野
      健康心理学
      教員業績

      主に青年期から成人期への移行という発達的問題に対して、ストレス及びストレスコーピングという視点から理解を深めようとしています。

      著書 ? 論文

      『現代と未来をつなぐ実践的見地からの心理学 改訂版』八千代出版、2019 他

    • 中村 恵子

      中村 恵子なかむら けいこ

      教授

      研究分野
      学校心理学
      教員業績

      不登校に対する別室登校法の開発が研究テーマです。インタビュー調査での質的研究からモデル生成を行います。

      著書 ? 論文

      『不登校支援の学校心理学プラクティス:学校と適応支援教室で活用する集団社会化療法と別室登校法』ナカニシヤ出版、2022 他

    • 半澤 利一

      半澤 利一はんざわ としかず

      准教授

      研究分野
      司法?犯罪心理学/臨床心理学
      教員業績

      司法 ? 矯正 ? 更生保護領域や保健福祉領域など、人と社会が関わる場面における理解や心理?社会的支援についての効果的な方法論を策定しています。

      著書 ? 論文

      『現代と未来をつなぐ実践的見地からの心理学 改訂版』八千代出版、2019 他

    • 平川 昌宏

      平川 昌宏ひらかわ まさひろ

      准教授

      研究分野
      発達心理学
      教員業績

      「気になる」子や障がい児に対する保育、さらにはそのような子どもたちも含めたクラス作りの支援や子どもの描画活動とその発達に関してシンボル発達の観点から研究を行っています。

      著書?論文

      『シードブック 保育の心理学』建帛社、2019他

総合福祉学研究科 3つのポリシー

 教育研究上の目的

 本学大学院は、「行学一如」の建学の精神に則り、人間科学に関する精深な学術の理論と応用を研究する方法を教授し、その深奧を究めて、文化の発展と人類の福祉に寄与しうる人材を養成することを目的としています。
 本学の学部における一般的ならびに専門的教養の上に、さらに広い視野に立って精深な実学研究?教育の学識を授け、高度な専門知識を有する実践的研究者、または研究的実践家の養成を目的としています。

ディプロマ?ポリシー(卒業認定?学位の授与に関する方針)

 現代社会とそこで暮らす人々が直面するさまざまな問題を発見、解決し、共生社会の構築をめざすための研究能力、高度な専門性を有すると認められ、修士学位請求論文の最終試験に合格した者に「修士(社会福祉学)」および「修士(福祉心理学)」を授与します。

カリキュラム?ポリシー(教育課程編成?実施の方針)

 共生社会の実現と人類の福祉へ貢献する人材の養成という本研究科の教育研究上の目的の下、社会福祉学と福祉心理学に関する高度な専門知識?技術と、その基盤となる理論を学修します。社会と人間にかかわる諸問題に対する視点、その解決のための方策を理論的に学修し、修士学位請求論文としてまとめます。

アドミッション?ポリシー(入学者受入れの方針)

 すべての人がよりよく生きること(Well-being)を可能にする共生社会の実現に寄与したいという熱意を持ち、社会福祉学、福祉心理学の知識?技術を高めるための研究する力、実践する力を身につけたいという方の入学を希望します。
 
※続いて、(通信制)福祉心理学専攻の3つのポリシーをご一読ください。

(通信制)福祉心理学専攻 3つのポリシー

教育研究上の目的
 本専攻は、福祉心理学を基礎として、心理学に関する基礎的な素養を身につけ、広義の社会福祉に寄与する人材養成、すなわち人間が社会生活を営む中で直面する諸課題に対して科学的に追求しその解決に取り組むことができるよう援助する人材の育成を目指しています。修了後は、発達領域、教育領域、司法領域、産業領域での福祉に寄与する高度の専門家となることを目標としています。

教育目標

 本専攻は、本学の建学の精神である「行学一如」を基盤とし、心理学に関する高度な知識と技術を学び、個人から社会の広義の福祉に幅広い心理学的知見を持ち、心理的援助?実践ができる人材養成を目標としています。

ディプロマ?ポリシー(学位の授与に関する方針)

1.学生が身につけるべき資質?能力の目標
(1)応用心理学全般の基礎的素養と発達心理学および臨床心理学に関する専門的知識?技法、倫理を修得している。
(2)心理学に関する研究課題を自ら設定し、専門的知識や技法を用いて、研究倫理を踏まえながら、心理学研究法の方法を使い
  研
究をすることができる。
(3)社会や各種職域の変化や要請に対して福祉?心理?社会の多次元に渡る広い視点を持って対応することができる。
(4)心理学の専門的知識、心理学的実践活動、そして心理学研究の3領域を互換的に総合することができる。
(5)こころの健康の援助、家族関係の援助、社会福祉の援助、発達援助、地域活動の援助、災害?被害への援助、心理的?社会的
  適応の支援などを実践できる。

2.学位授与の要件
 修士課程の所定の科目を履修し、研究指導を受けたうえで、心理学に関連する学問分野の諸問題を解決するための研究力や実践力を修得したと評価するに値する成果(修士論文)を提出し、最終試験に合格した者に修士(福祉心理学)の学位を授与します。

カリキュラム?ポリシー(教育課程の編成および実施の方針)

1. 教育課程編成
 現代社会が複雑化していく中で、個人が自由で円滑な日常生活を送ることが難しくなっており、社会?労働組織もストレスフルな状況に陥る傾向にあります。このような現実に、福祉心理学を基礎として個人および社会の広義の福祉を実現するため福祉心理学的知見を活用し、こころの健康の回復、維持、促進する専門家を養成すべく、人間が置かれている心理的状況や環境に応じて、心理学的アプローチを図る力を身につけるための科目編成をしています。

2. 学修方法?学修過程
 法令により認められた「印刷教材による授業」を取り入れ、主として社会人である学生が学修しやすい環境を整えています。
(1)印刷教材による授業
 科目により指定された教科書を配本し、それを『科目別ガイドブック』に記載された「在宅学習のポイント」に基づいて読んでいく学修方法です。参考文献での学びも推奨されます。学んだ成果を確認するために、『科目別ガイドブック』に記載された課題についてのレポートを提出することが必要です。レポート作成の過程を通じて、深い専門性、思考力や根拠に基づく情報発信力を身に付けることができます。レポートは担当教員により添削指導が行われ学生に返却されますので、自身の理解の度合いを把握し、さらなる研究につなげることが可能です。
(2)面接授業(スクーリング)
 演習科目では教員と直接対面して授業を受ける面接授業が必須となります。学生間、学生と教員間でディスカッションをし、課題の理解を深めていきます。研究法について学ぶ講義科目でも面接授業が必須となります。大学院レベルで求められる心理学の研究方法の技能を修得します。
(3)研究指導?修士論文指導
 実証的、論理的な研究を進め、質の高い修士論文を完成するため、学生 1 名につき指導教員を定め、テーマの選定や実証方法?分析方法の選択、論文構成や内容などに関して、綿密な指導を行います。修士論文執筆の過程では、最低限面接指導 3 回以上、通信指導 2 回以上を必須としています。進捗状況を確認するための「中間レジュメ」は、学生同士で共有され、相互に刺激を受けることを可能にしています。
(4)研究倫理教育
 レポート、修士論文作成に関して、守秘義務や個人情報の保護などの澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】性を指導しています。また、引用文献?参考文献の明示を行い、剽窃のないように作成することを指導しています。調査に関しては、個人情報の保護、個人を特定できないこと、調査を拒否できる権利があることなどを研究協力者に理解しやすく、説明できるインフォームド?コンセント能力を高めるように指導しています。「研究倫理 e ラーニングコース」(日本学術振興会)などにより研究倫理の基本を学修します。

3. 学修成果の評価のあり方
 教員と学生自身によって評価されます。教員による評価では、受け身の学修でなく、自らレポート課題、研究課題を設定し、主体的に課題解決に取り組むことを求めています。課題選択のレベル、成果までの過程の分析や結果について、合理的、実証的にまとめているかを評価しています。
 学生による評価は、レポート添削による指導内容、在宅レポート試験の評価、科目の総合評価から学び
の過程を振り返り、学位授与の方針の達成度を自身で確認します。

アドミッション?ポリシー(入学者受入れの方針)

1.求める学生像
1)一人ひとりの人権や尊厳を重んずる人間理解を基に福祉心理学専攻の専門領域に強い関心を持ち、これらの領域において研究、
 実践を行う明確な意志を持っている方。
(2)心理学の専門的知識?技法を偏りなく幅広く修得する意欲のある方。
(3)合理的、論理的な思考力、判断力、表現力などの能力のある方。
(4)主体性を持ちながら多様な人々と協働して研究と実践ができる方。なお、主たる対象を社会人として通信教育の学修方法を理解
 し、上記に合致した方の入学を期待しています。

2.入学前に培うことを求める力
(1)福祉心理学専攻の研究と実践を進めるために必要な知識?技法と倫理観
(2)合理的、論理的思考力、判断力そして表現力。
(3)人間関係において主体性を持ちながら他者を尊重し、共感性を持って接し、協働できる力

3.評価の方法
(1)上記の人材を選抜するために、入学試験を実施します。志望理由書と研究計画書などの書類の提出を求め、上記 2. の項目(1)
 ~(2)を評価します。専門科目についての筆記試験を行い、上記 2. の
項目(1)を評価します。口述試験を行い、上記 2. の
 項目(3)を評価します。
(2)特別な支援を必要とする方については、「受験(修学)配慮希望申請書」の提出により入試に支障なく取り組むことができるよ
 うに、配慮します。

4. 入学前に学習することを期待される内容
(1)心理学に関するそれぞれの研究対象領域の基礎的知識と今後の研究を進めていく上で必要な心理学研究法、心理学統計法を
 学修しておくことを期待します。
(2)学際的な知識の修得のために必要な基礎的英語能力を学修しておくことを期待します。
 

修業年限?最長在学年限

1)修業年限:2年
  ※最長在学年限:4年(最長休学期間2年を含まず)
2) 休学期間:4月から翌年3月までの1年単位
  ※最長休学期間:2年

修了要件

1 )2 年以上在学し、定められた規定に従い30単位以上修得。
2 )本学の担当教員の指導のもとに作成した修士論文を提出し、審査および最終試験に合格。

学位の授与

福祉心理学専攻修士課程  修士(福祉心理学

履修方法

履修方法SR

1 )スクーリング前に課題に取り組み、事前または当日に提出。
2)2~3日間のスクーリングに出席。形態は科目により異なり、対面で日程が連続する集中型?分割する分散型
 動画+リモートor対面の混合型がある。
 新しく通学授業(動画)を視聴し質疑応答をリモートor対面で行う通学並行型を実施。
3)スクーリング受講後、1~2課題のレポートを提出(1課題4,000字程度)。
4)単位修得が必須となる研究法に関する科目のスクーリングは、下記のとおり受講。
  「福祉心理学研究法特論」:自宅で動画視聴 + 本学で 2 日間受講(実技含む)

履修方法R

1)規定の 2 課題についてレポート(1 課題 4,000 字程度)を提出。
2)2 課題のレポートに合格した後、自宅で単位修得試験を受験。
3)修了までに必修科目 2 単位と選択講義科目16 単位の修得が必要。

修了までのスケジュール(イメージ)

【 入学1年目 】



【 入学2年目 】

    

※レジュメ提出は修士論文の進捗をお知らせいただくものです。

修士論文

1)論文提出の前年度に各専攻の研究法に関する科目の単位を修得。
2)1 年目の12 月に具体的な研究計画書を提出し、指導教員を決定
3)1 年目に「福祉心理学研究法特論」および演習科目を含む12 単位を修得することで、2 年目に修士論文作成が可能。
4)論文を提出する年度に「構想」「文献や資料?調査等の整理」「まとめ」の3 つの段階でレジュメ提出
5) 指導教員の判断のもと、最低3 回の面接指導(本学+ 1 ~ 2 回リモート)や通信指導(メールや郵送)を受けてまとめる。
6)面接指導日程は、教員と調整することができる。
7)最終試験となる口述試問(本学)を受ける。