2020/06/18 保育士?幼稚園課程

保育実習指導Ⅰ

6月18日、5限の保育実習指導Ⅰでは、青木一則先生による「保育実技研究オリエンテーション」がオンライン授業で行われました。

保育実技とは、一般的に、ピアノを弾くことや、壁面構成の作成、絵本の読み聞かせ、紙芝居、手遊び、全般等をイメージしますが、正確に言えば「保育を行う上で保育者が実際に行う“技”全般を指す」と青木先生はおっしゃっておられました。保育の中で子どもを観察し子ども理解を深めること、環境を構成すること、保護者と対話を通して信頼関係を築いていくことも、保育実技の中に含まれます。

また絵本や紙芝居などの児童文化財は時代に応じた多様な児童文化財がつくられています。児童文化財は子どもを楽しませるだけの道具であるというような誤解があるのも現実ですが、児童文化財は子どもの発達を支援する機能もあることを認識して活用していくことが必要です。今回はオンライン授業ということで、絵本の読み聞かせなどについて動画をもとに説明が行われました。

さて、保育所保育指針には、たとえば絵本については、以下のような記載が各年齢ごとにあります。

3歳児
?絵本、童話、視覚教材などを見たり聞いたりして、その内容や面白さを楽しむ

内容(言葉)
?絵本、童話などの内容が分かり、イメージを持って楽しんで聞く

配慮事項(言葉)
?絵本、童話、紙芝居などの面白さが分かるように配慮するとともに、生活の中でできるだけ言葉と行動や出来事が結びつくように配慮する

4歳児
ねらい
?童話、絵本、視聴覚教材などを見たり、聞いたりしてイメージを広げ、描いたり作ったり様々に表現して遊ぶ

内容(言葉)
?絵本、童話などを読み聞かせてもらい、イメージを広げる

配慮事項(言葉)
?日常会話 絵本、童話、詩などを通して、様々な言葉の決まりや面白さなどに気づき、言葉の感覚が豊かになるように配慮する

指針からも分かるように、絵本の読み聞かせの技を持ち、子どもたちにより良い絵本の読み聞かせをすることは、とても大切なことです。そして、絵本の読み聞かせに限らず、遊びの技を身につけ、講義で学んだことに加え、目的意識を持って主体的に取り組んでいくことが必要です。

そのため、TFU保育士課程では後期の保育実習指導Ⅰでの時間に先程までに述べた保育実技の実践の場を設けており、以下の5つのジャンルを分担して「保育実技研究発表」を行います。

?発表項目
1.絵本
2.紙芝居または素話
3.体操、歌遊び、手遊び
4.ペープサート
5.シアター

絵本の読み聞かせや手遊びなどの保育実技や文化財などは実習や今後において必ず必要となってくるものです。現在は、自宅にいる時間が長いからこそ、教材研究をする時間が多くあると思います。今だからこそできることをしていき、実習や実践の場に活かしていきましょう。

記事担当 五十嵐廉