2017/04/07 保育士?幼稚園課程

2017年4月7日 4年生教育実習の事前事後指導

2017年4月7日 4年生教育実習の事前事後指導

暖かくて、青空がさわやかで、気持ちの良い日が多くなってきましたね。仙台の桜も開花しました。

さて。春休みも明けまして、本日4月7日が今年度初登校日となりました。そして、“4年生教育実習事前指導”も今日が第1回目となりました。(パチパチ)和田先生からも「ご進級おめでとうございます!!」のお言葉。4年生になったんだな、1年生って若いな、なんだか老けたな、最近なかなか疲れがとれないしな、としみじみ。

いや、そんなしみじみと浸っている場合ではなく。今年度の教育実習事前指導の日程が配布され、今年もみっちりとした内容の濃いカリキュラムに気が引き締まりました。
そしてさっそく今日の本題です。「TFU保育?就活の要訣」です。和田先生が情熱と愛情を込めて、TFU保育士?幼稚園課程の就職活動についてお話くださいました。(なんと前日にパワーポイント約60枚も作成してくださったとのこと。)

ねらいは、
①より望ましい保育現場に就職するための“行動”の切り口をもてるために。②『どんな保育現場で働きたいのか』、『どんな保育者になりたいのか』を伝えられる“言葉”を持つために。(『どんな保育をしたいのか』や、『就活はどうすれば効果的か』ではない。)
となっており、
Ⅰ保育観の確立 Ⅱ保育?就活に関する基本認識 Ⅲ就職情報の理解 の大きく3つに分けてお話しを頂きました。

Ⅰ 保育観の確立
保育の就活を行う上で、「保育観」って確立されていなければならないか?そんな問いかけから始まりました。
いいえ。就職活動を行う学生として、求められるべき姿勢は「保育観を追い求め、勉強し続ける姿勢根拠をもった確固たる保育観を培うべく、学び続ける姿勢」である。と和田先生は断言されました。就職活動に向き合うにあたって「保育観を確立しなければならない」という呪縛から解放され、「標準的保育力」を身につけることが澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】であるとのことです。
標準的な保育の力とは? 質の高い保育を、言葉にして語れ、説明でき、実践できる力です。この「標準的な保育の力」を身につけることこそが、保育の就活において要となることであると、和田先生のお話を聞き、感じ取りました。

Ⅱ 保育?就活に関する基本事項
ここで出ました。和田先生の名言!格言!「就職活動は、恋愛である」和田先生の恋愛経験談をもとに?就職活動論(恋愛論?)のお話を頂きました。
つまり、ロジックはこうです。
 その1 みなさん。昨日初めて会った人といきなり恋人同士になんてなれませんよね?ほとんどの人がそうだと思います。採用も同じなのです。相手を知りつくし、求め合わなければ、採用には至らないということです。
 その2 履歴書はラブレター。思いを込めて、愛をこめて、相手に自分を知ってもらうために、ラブレターを書きます。(私は書いたことないです、、、)そういう意味で履歴書も同じなのです。
 その3 相思相愛と一方的な思い込み は大きな違い。
 その4 相性が合う、合わない がある。
 その5 相手の求めと合わなければ、恋人にはなれない(=採用にならない)
つまり、自分が惚れ込んでもらえる人にならなければ思いは通じないのです。 
就職活動とはそういうことなのです。?完?
また、就職活動での考え方として大切なことをお話いただきました。ステレオタイプの二者択一思考で終わらないこと。幼稚園か?保育所か?、東北か? 関東か?、公立か?私立か?就職先を選ぶ上で、考えがちですよね。
でも、今、就職活動に取り組む私たちに求められるのは、その二者択一の選択ではなくて、なぜそうしたいのか、なぜそう考えるのか、保育をどう考えるのか、言葉により、しっかりと説明できる=「構造理解による深い思考と意味説明」なのです。
はっとさせられた人も多かったのでは?まだまだ和田先生のお話は終わりではありませんが、、、「言葉を持つこと、言語化できること、説明できる力」これって、保育の就職活動に必要不可欠な力であり、それでもって、その力を培うことって並大抵ではないことがじわじわじわと分かってきますよね。でもTFU保育士?幼稚園課程の先輩方は、探求的な学びによってその力を培われてきたのです。
和田先生は、先輩の就職活動について3つのエピソードを紹介して下さいました。
☆ 「特色」よりも、「安定」(自治体で保育方針が一貫しており、安定した保育の学びができるという意味での「安定」)を選び、公務員保育士を選択した先輩
☆ 実習園とのつながりから就職をされた先輩
☆3年間をかけて、その園にアプローチし続けた先輩
様々な就職活動の形がある中で、濃い学びをされたTFU保育士?幼稚園課程の先輩がどのような就職活動を行ったのか、何が決め手で、何を重視して就職先を決めたのか、そのお話を聞けるのは。とてもとてもありがたいことでした。

Ⅲ 就職情報の理解
就職説明会などで就職情報を集める際に、気をつけることをお話頂きました。
① 就職説明会、見学だけで就職先を決めること。
② 聞こえの良いキャッチフレーズ
③ 「?に力を入れています」とウリや差別化の強調。何に力を入れているのか。子どもの発達に結びつくものなのか。根拠に基づいて確かめる。
④ 科学的根拠に乏しい発達観?保育メソッド
⑤ 大学内教員からの直接斡旋?推薦
就職説明会は単なるきっかけ(入り口)そこからどう見極めていくかが大切で、見極めるためには批判的思考力や保育専門知が求められている、とのことでした。
では、私たちはどのような情報を頼りに就職活動を行えばよいのか。じゃがじゃん、ずばり、これです
? 訪問?見学→実践参画、実践の“質”調査
? 参与観察による調査(就活という研究)
? 信頼できる先輩は最大の信用情報源。卒業生を訪ねる、卒業生から情報を得る。
さらに、
求人票の見方を知る→求人票に込められた本当の意味を知れ
福利厚生を知る→謝った判断をしない
採用時期を考える→保育界の仕組みを知れ
履歴作成の基本を知る→TFUでの学びの物語としての「履歴」を編め

などなど、就職活動においての濃い、アツい、お話が盛りだくさんで、めきめきとやる気が湧いてきました。「質の高い保育」のところほど求人がない保育界の現実。その壁をどう打ち破るか、どう乗り越えるか。
「求人出させるくらいの人物になることをめざす」
和田先生が強くおっしゃられていたことが4年生の胸に響きました。
残念ながらここでタイムアップ。この時間、とてもあっという間に感じられました。4年生の真剣な眼差し、和田先生の熱も冷めやまぬ中、、、ではありましたが、続きは来週の実習指導です。

私も授業を振り返りながら、記事を書いているうちに再度熱い気持ちになってきました。1年後、「求人出させるくらいの」「保育を見極める目を持った」そんな人物になりたい。改めてそう思ったのでした。長い長い記事にお付き合いいただき、ありがとうございました。また来週??!

記事担当者:稲葉