2022/02/10 保育士?幼稚園課程

保育実習指導Ⅱ

2月10日、3限に行われた保育実習指導Ⅱでは、本学非常勤講師で株式会社バトン代表取締役と社会福祉法人伸こう福祉会副理事長をされている林義仁先生より、GoogleMeetを用いて『保育キャリア形成~しっくりくる未来や働き方~』と題して講義が行われました。

今回は、パワーポイントと事前に配布されたワークシートを用いながらお話を頂きました。また、林先生からの質問に指名された学生が応えるスタイルで対話も行われました。

まず始めに、前回の講義でも触れたミチサキステッキ(※1)に関するお話して頂きました。人は同じ情報を得たとしても全く同じ行動はとらない、同じ目標をもつ人同士でも道の歩みは異なるというお話を頂きました。今一度自分自身の目標を明確にしておきましょう。
※1 ミチサキステッキとはドラえもんのひみつ道具の1つで、分岐している道で使うと正しい道に倒れるというもの

次に、前回の内容を踏まえて目標設定から実行に向かうプロセスについて、ワークシートを用いながらお話して頂きました。

目標設定から実行に向かうプロセスは以下の5つです。
1. 目標設定:一貫性のある目標を決める
2. 基準設定:重視したい基準と澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】度を決める
3. 情報収集:選択肢を考え出す
4. 情報分析?評価:基準と澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】度を決める
5. 道を決める:もっとも得点の高い選択肢を選ぶ

1. 目標設定:一貫性のある目標をきめる
項目1.は前回講義の内容。自分自身の核の部分、そしてこれまでに育んできた理念とこれからの人生の目標を比較して、一貫性のあるものにしていく。そうすることで生き方にブレがなくなる

2. 基準設定:重視したい基準と澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】度を決める
項目2.から今回の講義内容。卒業後の道を決める時、自分自身が就職先に求める要素は何なのかを考えて、出てきた要素に点数をつけていく
例)自分の成長や福利厚生の安定、住みやすい地域などの要素をあげ、一番優先したいものが自分の成長なら×3と点数をつける。点数は優先度の高いものから×3、×2、×1、と点数をつける
3. 情報収集:選択肢を考え出す
将来の進路について思いつくだけたくさんあげる
例)A保育園に就職する、B幼稚園に就職する、一般企業に就職する、大学院に進学するなどの選択肢を書き出す

次に項目2.であげた自分自身が就職先に求める要素(※2)が将来の進路を選んだ時に実現するか点数をつける
例)A保育園に就職すると自分の成長はたくさん見込めるから×3、福利厚生はあまり期待できなさそうなので×2、などのように点数をつける
※2 自分の成長や福利厚生の安定、住みやすい地域などの要素

4. 情報分析?評価:基準と澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】度を決める
項目2.であげた自分自身が就職先に求める要素と項目3.であげた将来の進路で出した点数を掛け算する
例)自分自身が就職先に求める要素に自分の成長×3、福利厚生の安定×2、住みやすい地域×1と点数をつけたとする。
続いて将来の進路にA保育園に就職すると自分の成長は3点、福利厚生は2点、住みやすい地域は1点と点数をつけたとする。
自分の成長が×3でA保育園に就職した際の自分の成長は3点なので3点×3=9点と点数を出していく

5. 道を決める:もっとも得点の高い選択肢を選ぶ
最後に、項目4.で出た点数を足し算する。合計を見比べてみる

最後に、ワークシーンに取り組むなかで学生たちからあがった感想を抜粋してご紹介します。
?Oさん 「自分が就職先に求めている要素や軸がまだはっきりしていないことがわかりました」

?Mさん 「将来の進路や具体的な選択肢を見つけるために情報収集が足りていないことがわかりました」

?Nさん 「将来の進路が具体的な点数として見えるようになったことで、今まで憧れていた就職先と合計点数が最も高く出た就職先が異なることに気付きました」

最後に、林先生から約2年間にわたる『保育キャリア形成』の締めくくりとして「あなたは何のために働くのですか?」という問いを頂きました。続けて「あなたの仕事は誰かの心を動かし、世界の人をつなぐ“志事”です」とおっていました。
来年度、就職活動を控える3年生はどのような保育園や幼稚園などに就職すると良いのか、自分が本当にやりたいことはどのようなことなのか、たくさんの疑問を抱えているでしょう。そのような中で、目標の設定から実践までの5つのプロセスを踏んで可視化していく本講義の取り組みは、学生一人ひとりが自分自身の現状を確認するきっかけになったと言えます。
1年後、「あなたは何のために働くのですか?」という林先生の問いかけに対して自信をもって返答できるよう努めていきましょう。

記事担当:市川星弥、金澤佳織、末永あかり