2018/11/15 保育士?幼稚園課程

保育実習指導Ⅰ

11月15日の保育実習指導Ⅰでは、環境プロジェクトの皆さんにより、2回目の【環境】講座が行われました。「環境を通して行う保育」とはいったいどういったものであるのかなどを、事例や写真を踏まえつつ具体的なお話がありました。実際の保育現場の写真を取り入れながら、こういった保育室の環境からはどのようなことが読み取れるのか、そこにはどういった保育者のねらいや意図があるのかなどを、子どもの発達を踏まえつつお話ししていただきました。

今回、講義の中で取り上げられた写真は、3、4,5歳児の合同クラスでの棚の写真でした。その中から読み取れるのは、玩具の入れ方や置き方などが子どもの目に留まりやすく、興味関心を引き立てられるようにしているということでした。また、子どもの発達上の目線を考えて、玩具の高さやそれに対する玩具のレベルなども変わっていたり、棚が移動式になっている点なども挙げられました。このようにたった1枚の写真からもかなりの情報が読み取れることが出来ます。つまり、これを保育室の環境、ひいては園全体の環境に置き換えてみてみると、一つひとつの場面で多くのねらいや意図がある、そしてそれらはなくてはならないということがわかります。
 
その後は、和田先生による3法令改定(改訂)の3回目の講義が行われました。今回のお話しは、改定(改訂)に当たっての、「保育者保育指針」、「幼稚園教育要領」、「幼保連携型認定こども園教育保育要領」を掘り下げたものでした。 
ご存知の通り、平成29年3月31日に「幼稚園教育要領」「保育所保育指針」「幼保連携型認定こども園教育?保育要領」の改訂(定)告示がなされました。その理由の1つとして、子どもの「教育」に焦点を当てたということがあります。まず、教育という言葉の意味ですが、<広義>と<狭義>があり、<広義>では、家庭や地域の教育、幼児期の教育のことを指していますが、<狭義>では学校において行われる教育であり、幼稚園と幼保連携型認定こども園が実施しているものを指します。
あくまで法令上は、厚生労働省管轄の保育所で行っている「教育」というのは、文部科学省管轄の幼稚園で行っているそれとは異なるということです。ですが、全く違ったことをしているかといわれれば、そのようなことはありません。こういった法令や制度上の違いを少しでもフラットに、足並みをそろえられるようにしようといったことも改訂(定)の要因の1つになります。日本の子どもたちが幼稚園?保育所?認定こども園のどの施設に通おうと、一定以上の質を持った幼児教育を受けられるように足並みを揃えていこうというものなのです。

本日の講義内容は、保育者になる私たちにとってとても大切な事柄なので、保育を行う上での法令や制度の面についてしっかりと理解しておくようにしましょう。

記事担当者 本田柊馬