2018/06/07 保育士?幼稚園課程

3年生 保育実習指導Ⅱ

5月31日(木)の6限に行なわれた保育実習指導Ⅱは、上村先生による「記録の意義と方法Ⅰ 記録の実際と実習日誌の書き方①—総論?事象観察と記録化—」でした。まず、記録とは、すべての物事をのちに伝えるために、文字により、もしくは音声、映像その他の手段により保存すること、または保存したものです。記録の目的は、パソコンや手書きなどの媒体に残し、誰かに伝えることです。その際、大事なことは、読み手を意図した記録にすることです。

続いて、記録の役割です。伝達する役割は、第三者「誰か」の存在(未来の自分も含めた)があります。実習中のメモは、手のひらの上で書くことが多いと思われますが、ときには「子どもたちの前でメモを取らないように」と伝えられることもあります。そうした場合は、休憩中にまとめて書くなど、その状況から数時間前の出来事を書かなければなりません。その際は、第三者の存在を意識して、「よみやすさ」、「わかりやすさ」、「理解しやすさ」、「伝わりやすさ」の4点が澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】となります。

日誌の記録の取り方のポイントは以下の3点です。

①説明的であること
「主語」と「述語」の関係が明確であるか
「だれ(なに)が」+「??した(だ)」と場面の切り替えが述べられているか。

②補足的な「言葉」が端的であること。
「いつ」、「どこで」、「だれが」、「なにを」など、場所と時間を明確に記載できているか。

③情報量が十分であること。
「必要」な「解説」と「説明」、1文が2?3行でまとめられているか。

これらのポイントを踏まえた上で、客観的視点を含む記述であることを意識していきましょう。「客観的情報」と「主観的情報」が整理しながら、「事実」と対象への「印象?感想」を区別することが大切になってきます。

続いて、保育現場での記録についてです。保育現場での記録は、管理上の記録と実践上の記録の2種類があります。管理上の記録は、児童票、出席簿、事故等発生記録簿、給食関係記録簿、避難訓練関係記録簿、延長保育登録名簿など、様々な種類があります。次に、記録と省察についてです。日常の記録は子ども理解や保育の読み書きにつながっていきます。観察をして情報収集し、記録をとって様々な方法でドキュメントにし、解釈を考えながら省察を加えていきましょう。この一連の行為を積み重ねていくことが、子どもに対する深い理解につながっていくのです。

記録において培う力は5つあります。

①情報記銘力
必要な情報を一定期間、記憶できる能力。
(わかりやすい)メモを取る。

②情報収集能力
外部化されたもの以外に、内部的なもの(心情)も含めて、子どもの声を聞く力。

③情報の澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】性の判断能力
観察?収集のみならず、得た情報の澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】性を判断できる能力。

④情報の表現能力
収集し観察した結果を、伝達する側の記録によって適切に表現する能力(情報伝達能力)。

⑤記録確認能力
記録を書いた後、間違いはないか、記録の漏れはないかなど、整合性や妥当性を確認する能力。

実習日誌は、実習における必須のトレーニングツールであり、学びの最大の成果物です。体験?実践を示す自身の学習記録であり、記録をすることで、自分の保育を振り返るきっかけにもなります。実習生にとって最も澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】な記録の一つでもあります。

記事作成者 阿部里美